『Cultist Simulator』PC版が日本語に対応。カルト教団の教祖となるカードゲーム形式のシミュレーションゲーム

『Cultist Simulator』PC版が日本語に対応。『Cultist Simulator』はカルト教団の教祖となるカードゲーム形式のシミュレーションゲームだ。

インディーデベロッパーのWeather Factoryは10月29日、『Cultist Simulator』の対応言語に日本語を追加したことを発表した。対象となるのはPC/Mac/Linux版(Steam/GOG.com/Humble Store)。なおSteamのハロウィンセールにともない、同ストアでは11月3日まで通常版が40%オフの1230円で販売されている(通常価格2050円)。GOG.comでも、11月2日まで40%オフの11.99ドル(通常価格19.99ドル)。

*2018年4月に公開されたトレイラー


『Cultist Simulator』は、カルト教祖になり教団を導くカードシミュレーションゲーム。1920年代イギリスをベースとした世界にて、プレイヤーはカルト教団の教祖となり、布教活動や信仰追求を進めていく。リアルタイム(ポーズ/早送り機能あり)でゲームが進行する中、カード置き場に出される体力・情熱・資金といったリソースカードを管理。仕事・夢・探索・会話といったイベントスロットにカードを置き、一定時間が経つと、イベント実行結果として新たなカードが生成される。そうして増えた手持ちのカードからまた次のイベントを実行し、物語を進めていく。

ときには真面目に働き、信仰を深め、信者を増やし、行動範囲を拡大。教団の悪事を暴こうとする者に対処すべく信者を送り出したり、暗殺を図ったり。信者を儀式の生贄にしたり。何のカードをスロットに置くか、何と何を組み合わせて置くべきなのか。試行錯誤しながら教祖としての道を歩んでいくわけだ。右も左もわからない最初のうちは、資金が尽きたり健康状態が悪化したりと、日々の生活に悩まされることだろう。


カードとカードの合成が肝となるカードクラフティングゲームともいえる本作。操作自体はシンプルながらも、ゲームの仕組み説明は最小限に抑えられており、カードの組み合わせによる効果は何なのか、試行錯誤しながら仕組みを理解していくこと自体が楽しみの大きな一部となっている。カードだけで濃厚な物語を表現するという、アイデアの光る良質な作品ながら、これまで日本語に対応していなかったため、ルールの理解と文章の理解、2つのハードルを越えねばならない状態であった。このたびの日本語対応により、遊びやすさはグッと向上することだろう。ただ日本語訳は機械的であるがゆえに、何を意味しているのか分かりにくい箇所もある。

晴れて日本語に対応したPC版の『Cultist Simulator』は、Steam/GOG.com/Humble Storeにて配信中。なお『Cultist Simulator』のNintendo Switch版を出すとも海外向けに発表されている。そちらの発売時期はまだ未定だ。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

記事本文: 1953