再開発中の『Anthem』は、ジャベリンのビルド多様性を広げられるよう頑張っている。ビルドシステムの変更案を披露
BioWareは10月28日、同社の公式ブログを更新。現在再開発中の『Anthem』に関する最新情報を発信した。今回のブログはビルドシステムの改善にフォーカスしたものだ。同作のプレイヤーからのフィードバックとして多いのは、満足のいくビルドを組めないという点だという。ハクスラ系アクションRPGにおいてビルド構築は重要な要素。そこで改善策として、操作するジャベリンのロードアウトの仕様再考やスキルツリーの追加などが検討されている。
ロードアウトについては、選択と実験の幅を広げるべく、各スロットの役割が整理される。現状のロードアウトは、通常アビリティ2種、サポートアビリティ1種、武器2種、格闘武器1種、MOD6種の合計12スロット。現在考えられている変更案では、武器をメイン・サブの2種類に分け直すことでビルドの役割を明確化し、既存のMOD枠は「ジャベリン自体の強化アイテム」から「各アビリティに装着する強化アイテム」へと性質および装備個数が変わる。そこに「Artifact」なる新種の装備品を設けた、合計11スロット構想となっている。UIとしても、既存のものよりシンプルになり見やすくなっていることが分かる。
またジャベリンのアビリティも仕様変更。現状はドロップする戦利品の1種としてアビリティを集める仕組みとなっているが、スキルツリーによるアンロック制への変更が検討されている。そしてアビリティを強化するための装備品として、MODを活用する。ジャベリンのアビリティ、装備品、そして後述するスペシャリゼーション。これらのシナジーを出せるようなビルドシステムが目指されている。装備品にランダムで付与される補正効果(刻印)もビルドのシナジー効果向上に貢献するものの、その重要性は控えめになるとのこと。獲得した戦利品にほしい刻印がついているかどうかという、運要素が抑えられると考えられる。
新種の装備品となるArtifactは、ジャベリンを強化する強力な装備品。現在のMOD枠については、ただの性能補正でしかないというフィードバックが寄せられていたそうで、ビルドにより大きな影響を与える装備品としてArtifactの導入が計画されている。ジャベリンの種類によって装着できるArtifactは異なり、ジャベリンの個性をさらに引き出す効果を発揮するという。たとえばレンジャーのロケットポッドをより強力なものにアップグレードするといった具合だ。
新たに導入される予定のスキルツリーは、ジャベリンのレベルアップ時に獲得するスキルポイントを使ってアンロックしていくもの。アンロックできるのはアビリティ、パッシブ効果、そして性能ブーストだ。なおジャベリンの種類は現状レンジャー、ストーム、コロッサス、インターセプターの4種類ある。それらにさらなる深みを持たせるべく、種類ごとに複数のスペシャリゼーションが用意される模様。今回のサンプル画像では、レンジャーのスキルツリーが「CAPTAIN」「LONGBOW」「SOLDIER」という3種類のZ』や『Satisfactory』、に分岐していることが確認できる。
このようにスキルツリーの分岐によって、スペシャリゼーションを選んでいく形式が視野に入れられているようだ。ジャベリンの基本アビリティやパッシブ効果をアンロックするベーシックスキルツリーと、スペシャリゼーションごとの個性を出すアドバンスドスキルツリー。この2つのパートに分けられる見込みである。
既存の成長要素であるパイロットレベルは、ジャベリン枠・武器枠・MOD枠・高難度遠征(高難度ミッション)の開放や、ドロップ品の質向上といった、エンドゲームに至るまでのコンテンツのアンロックを目的とした報酬内容となっている。これは成長要素としてプレイヤーに満足してもらえるものではないと開発陣は考え、スキルツリー導入の検討が進んでいった。パイロットであるフリーランサーが、ジャベリンの操縦をマスターしていく工程を表す成長要素として、新しいスキルツリーというアイデアがテストされている。
これらはあくまでも開発段階のアイデアであり、最終的に採用されるかどうかは決まっていない。今後もプレイヤーからのフィードバックを踏まえつつ、『Anthem』を蘇らせるための再開発が進められていく。なおBioWareは今年7月、ルートシステムと装備品の仕様改善案に関するブログも公開している(関連記事)。ビルドシステムに限らず、満足のいくゲーム体験を届けるべく、さまざまな側面から改善が図られようとしている。