タクシー運転手ADV『Night Call』PS4版発売中止。他ハードでの売上不振を引きずる

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タクシードライバーアドベンチャーゲーム『Night Call』公式Twitterアカウントは10月24日、同作のPS4版の発売を中止すると発表した。『Night Call』は、PC(Steam)向けに2019年6月に発売されており、今年7月にはXbox One(Game Pass対象)/Nintendo Switch向けにリリースされていた。今後の発売が予定されていたPS4版は、世に出ずに終わることになる。


理由としては、他プラットフォームでの売り上げがそれほどよくなかったこと、そして移植のパートナーが直面した問題により、PS4版の発売を中止にしたのだという。ファンと同様に、自分たちもこうした結果に終わったことを失望していると説明しつつ、リリースする余裕がないと釈明した。

『Night Call』は、タクシードライバーとなるアドベンチャーゲーム。舞台となるのは、フランス・パリだ。プレイヤーは、タクシー運転手として、人を運ぶことで生計を立てている。真夜中からのシフトで街を回り、朝になるまでさまざまな客を乗せていた。しかし、とある殺人事件に巻き込まれていく。タクシーにて乗客とコミュニケーションをとりながら、殺人事件の真相を探っていくのだ。開発を手がけるのは、ともにフランスを拠点とし、アドベンチャーゲーム制作実績のあるスタジオMonkey MoonとBlackMuffin Studio。フランスを熟知した開発者が、ノワール調にてパリの闇を描き出した作品だ。パブリッシャーはRaw Fury。


『Night Call』は 、2016年に発表され、時間をかけて開発されてきた。しかし、実はタクシー運転手を題材とした作品がもうひとつ同時期に発売されていた。タクシードライバーアドベンチャーゲーム『Neo Cab』である。開発を手がけるのは、アメリカのインディースタジオChance Agencyで、2018年に発表された。近未来を舞台とした作品となっており、機械技術などをまじえて、カラフルにタクシー運転手としての物語が描かれる。Apple Arcadeでは2019年9月に配信され、PC/Nintendo Switch版(国内向けには今年5月)は2019年10月にリリースされた。


『Night Call』PC版は2019年6月にリリースされたこともあり、リリース自体は先行していた。しかし『Neo Cab』はApple Arcadeで先行独占リリースされたており、Appleの発表会でもトレイラーが映るなど、メディア露出は多め。日本語含めた14か国語対応でリリースされており、Steamレビューも750件以上集まり「非常に好評」。一方で『Night Call』は3か国語対応でリリースされ、Steamレビューは100件程度集まりステータスは「ほぼ好評」。明暗がくっきり分かれていたわけだ。

とはいえ、『Night Call』はPC版の発売からあまり注目されておらず、『Neo Cab』の存在だけが売り上げ不振の原因というわけではないだろう。『Night Call』にはXbox One/Windows 10版には解除できない実績が存在し、しばらく放置されていたことが報告されるなど、リリース後の対応についても不満が聞かれる 。PS4はハードウェアのメモリも多く、Xbox One/Nintendo Switch版を制作していたとすれば、移植は比較的容易なはず。こうした背景や発売中止という決断を見れば、販売/開発元が本作の対応に苦労していたことがうかがえる。日本語には対応しておらず、もともと国内リリースの見込みも薄かったものの、PS4でのプレイについては、諦めることになるだろう。

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