来月11月12日にローンチを迎えるPlayStation 5(プレイステーション 5)では、後方互換機能によってPlayStation 4向けゲームもプレイ可能。SIEは、これまでに発売された4000タイトル以上のうち99%以上が互換対応していると公表。ほぼすべてのタイトルがプレイ可能だと言えるだろう。
一方で、互換対応していないと挙げられたのは、日本では『Robinson: The Journey』と『Joe’s Diner』の2タイトルである(関連記事)。ただ、海外メディアGamesRadar+は、SIEがリストアップしていないコナミの『P.T.』も互換非対応であると報じている。
『P.T.』は、『サイレントヒル』シリーズの新作『Silent Hills』のプレイアブルティザーとして、2014年に無料配信されたホラーゲームだ。当時まだコナミに所属していた小島秀夫氏がディレクションを担当。謎の屋敷に囚われた主人公が、ループする廊下を進む中で、怪奇現象や女性の幽霊に遭遇する。ゲームプレイはシンプルながら、プレイヤーに恐怖を与える演出手法や、巧妙な謎解き要素などが高く評価され、その後のゲーム作品にも影響を与えることとなった。しかし『Silent Hills』の開発中止と共に、本作は配信終了した。
その『P.T.』がPS5上ではプレイできないとする理由としてコナミの海外法人は、「当該コンテンツがPlayStation Storeには存在せず、ユーザーが再ダウンロードできないため」であるとGamesRadar+に説明している。たいていの場合は、配信終了した作品であっても購入者は再ダウンロードが可能だが、本作については不可となっている。PS5にインストールできないため、プレイできないというわけだ。
ただ、ダウンロード版のPS4ゲームの場合、LAN/Wi-Fi接続あるいは外部ストレージを用いてゲームデータをPS5に移行させれば、ストアからダウンロードせずともプレイ可能であるとSIEは案内している。もし、まだ『P.T.』をPS4本体に保存していて、それをPS5に移行させた場合はどうなのだろうか。
この点について弊誌がコナミに確認したところ、外部ストレージに保存したPS4ゲームへのアクセスについては、SIEに訊いてほしいとのこと。それ以前に、『P.T.』がPS5の後方互換機能で動作するのかどうかについても、タイトル個別の詳細については現在確認中とのこと。
『P.T.』は、一種の体験版のような形で無料配信されていた作品であり、すでに配信終了している。体験版や配信終了となったタイトルはほかにも存在するが、SIEはそうしたタイトルについても確認作業をおこない、99%以上がPS5でプレイ可能と発表しているのかどうかは不明。現時点では、PS5のローンチを待ってユーザー自身が確認するしかないようだ。
ちなみに、PS5の後方互換機能には対応していないと海外向けに発表された『DWVR』の開発者は、パッチを配信して対応させる方針を明かしている(Reddit)。具体的な原因については語られなかったが、メーカー側の作業によって互換を実現できるようだ。もっとも、仮に『P.T.』が互換非対応だったとしても、配信が終了されている以上、コナミが対応作業をおこなう可能性は低そうである。