マイクロソフトは10月13日、Xbox Series XおよびXbox Series Sに搭載される後方互換機能の詳細を発表した。これまでに公開された情報も含まれるが、11月のローンチを前にあらためておさらいしたかたちだ。
Xbox Series X|Sでは、初代XboxからXbox 360、Xbox Oneまですべての世代のゲームのち、マイクロソフトによって互換対応がおこなわれたゲームがプレイ可能。同社は昨年だけで50万時間ものプレイテストを重ねており、Xbox Oneタイトルについては、周辺機器のKinectを必要とするゲームを除く、すべてのタイトルがプレイ可能になる見込みだとされている。Xbox Series X|SのCPU・GPUのパワーを活かし、ゲームごとの最高のパフォーマンスを引き出すほか、SSDによってロード時間の短縮も実現するという。
後方互換機能はXbox Oneにも用意されていたが、Xbox Series X|Sでの新たな機能として「Auto HDR」が挙げられている。過去3世代の互換タイトルの中には、まだゲーム機本体側でHDRをサポートしていない時期にリリースされたものや、開発上の都合で対応していないものが数多く存在する。そうしたタイトルをXbox Series X|S上で動作させると、自動的にダイナミックレンジを拡張させてHDR化。以下の比較画像のようにビジュアルクオリティを引き上げてくれるという。
Auto HDRはハードウェアベースで処理しているため、CPUやGPU、メモリへのコストは存在せず、遅延などゲーム内のパフォーマンスへの影響はない。また、開発元による最適化作業も必要としないそうだ。
古いタイトルでは、もともと360pや720pといった今となっては低い解像度で描画されていたが、マイクロソフトはHeutchyと呼ばれる手法を使いレンダリング解像度を引き上げ。Xbox Series Xでは4K、Xbox Series Sでは1440pにてレンダリングして出力し、同じ手法を用いていたXbox One世代よりも精細さがアップする。また、テクスチャの異方性フィルタリングも16xに向上させ、その互換タイトルが秘めていた最高のビジュアルで楽しむことができるとのこと。
より高く安定したフレームレートで動作することも特徴のひとつ。こちらでも新たな技術を導入しており、タイトルによってはフレームレートがオリジナルの2倍になることもあるという。例として『Fallout 4』が挙げられている。同作はXbox One上では最大30fpsで動作していたが、Xbox Series X|Sでは60fpsでプレイ可能。以下の比較映像のように、滑らかに描画される。
Xbox Series X|Sの後方互換機能は、対応タイトルのディスクを挿入すれば、ゲームデータをダウンロードしたのちプレイ可能。ダウンロード版を所有している場合は、アカウントにサインインするとライブラリに表示される。また、Xbox Oneユーザーで外付けSSD/HDDに対応タイトルを保存しているなら、Xbox Series X|Sに接続するだけで利用可能だ。Xbox 360以降のタイトルにおいては、クラウド経由でセーブデータも引き継げる。なおXbox 360では、近日中にクラウドセーブ機能を無料開放するとのこと。
Xbox Series X|Sは、11月10日に発売予定だ。