『Apex Legends』におけるレジェンドのひとり、レイスに「あのモーション」を復活させる裏技が発見されているようだ。今月より配信されたパッチ6.1ではさまざまな改変が加えられた(関連記事)。クロスプレイベータの実装を筆頭に、一部武器の調整やパスファインダーのグラップル仕様変更など、ゲームに大きな変化がもたらされている。
その中でも注目を集めたひとつが、レイスにまつわる一種の“ナーフ”だ。彼女の象徴といえば、スプリント時の特殊なアニメーションだった。両腕を後ろに伸ばし、背中を丸め、まるで忍者を思わせるよう早駆けの姿が印象的。海外では少年漫画「NARUTO -ナルト-」にあやかって「Naruto Run」との愛称で親しまれたフォームだった。ところが新たなパッチにおいて、レイスの「忍者走り」のモーションが廃止されてしまったのである。
廃止の理由について開発陣は、レイスの高すぎるピック率を挙げている。ほかのレジェンドとの釣り合いをとるためになんとか弱体化の方向を探っていたものの、すでにアルティメットアビリティのクールタイムが150秒→210秒に増加されるなどの調整を受けてきたレイス。これ以上アビリティの優位性を切り詰めるとレジェンドとしての強みを削ってしまうため、落とし所に苦労していたという。
そこで苦肉の策として考案されたのが、忍者走りの廃止だった。というのもレイスにはもともとパッシブアビリティとして「小柄」が付与されている。あらゆる被ダメージが5%増加する代わりに、ヒットボックスが小さくなり撃ち合い時にアドバンテージが生じる特性だ。もともと当たり判定が小さいレイスだが、スプリント時の姿勢がその優位性に拍車をかけていた。身をかがめて走行するため被弾しづらいことがパッチノートで触れられており、新たなバージョンのレイスは背筋を正して姿勢良く走るようになったのだ。スプリント時のアニメーションを修正し、被弾率におけるメリットを排することで、アビリティの強みを損わずにナーフする試みがなされたのである。
バランス調整の観点から例の走り方を卒業したレイス。だが、スーパーレジェンドの近接武器がクナイであることからもわかるとおり、「忍者っぽさ」は彼女のキャラクターとしてのアイデンティティでもある。一部のレイス使いからは象徴的なモーションが取り去られてしまったことを嘆く声も上がっていた。そうした中、海外掲示板Redditにおいてとある「朗報」が伝えられた。簡単な方法でレイスの忍者走りをある程度復活できるというのである。
それは「グレネードなどの投げ物を持った状態で走る」というもの。RedditユーザーのChuxMech氏が証拠動画を添えて投稿している。見ると確かに、片手に軍需品を持っているため完全再現とはいかないものの、空いている方の腕を後方に伸ばした姿勢はまさしく「あの頃」のフォームである。このテクニックは懐かしのアニメーションを再現できるだけでなく、ふたたびヒットボックスの小ささを獲得する上でも役立つ小技となりそうだ。ただし海外メディアのDexertoによれば、開発陣はすでにこのバグに気づいており、近々修正が入るだろうとコメントしている。
レイスのナーフといえば「虚空へ」が有効になるまでの硬直時間が延長されたことも記憶に新しい。その際は単に弱体化するだけでなく、わざわざ「印を結ぶ」モーションが追加されるという粋な計らいもあった。無類のニンジャ好き疑惑のあるRespawn Entertainmentとしては、忍者走りとは別のかたちでレイスに新たな個性を授ける可能性もあるかもしれない。いずれにしても、クールなクノイチお姉さんを堪能したい諸氏は今のうちに味わっておくのが吉だろう。