『マインクラフト』大型アップデート「The Caves & Cliffs」発表。巨大な洞窟バイオームに新たな鉱石「銅」が登場するなど、大量の新要素


Mojangは10月4日、『マインクラフト』における年に1度の祭典Minecraft Liveを開催し、大型アップデート「The Caves & Cliffs」を発表した。アップデートの配信時期は2021年の夏を予定している。洞窟バイオームや新Mob、新アイテムなど大量のコンテンツが追加される。


大型アップデート「The Caves & Cliffs」は、『マインクラフト』の地下での生活を大幅に変えることになるアップデートだ。洞窟と山の生成システムを改善することで、よりダイナミックでバリエーション豊かな地形を生み出す。新しい洞窟のバイオームとして「Lush Caves」や「Dripstone Caves」などが追加される。

「Lush Caves」は、今までの『マインクラフト』の洞窟とは異なる、緑豊かな洞窟だ。「Lush Caves」の洞窟は、草木やツタが生い茂っている。「Azaleas(ツツジ)」のほかにも、独自の植生が存在していることも特徴だ。天井には「Spore Blossom」が咲き、「Dripleaf Plant」は足場として使用できる植物。「Glow Berries」は発光するツタのようだ。「Lush Caves」のアイデアについては、スウェーデンの画家ジョン・バウエルの作品からインスピレーションを受けていると、Agnes Larsson氏は語っていた。


前述したように、「The Caves & Cliffs」では洞窟や山を生成するシステムを改善する。エリトラで滑空できるほど巨大な洞窟も生成されるようだ。巨大な地底湖のようなロケーションも生成され、滝が流れているといったことも。船で川下りをしたりと、地底湖で新たなドラマが生まれることだろう。「Dripstone Caves(鍾乳洞)」も「The Caves & Cliffs」で追加されるバイオームの1つだ。長い年月をかけて形成された、巨大な鍾乳洞を見ることができる。鍾乳石(石のつらら)は落下してキャラクターへダメージを与える。逆に、石筍(たけのこ状の石)の上に落ちるとダメージを受けるようだ。

地中の鉱物に新しく「Amethyst Geodes」が追加される。「Amethyst Geodes」はアメジストの鉱脈で、近づくとキラキラと独特の音が聞こえる。さらに、かけらをレンズとして使い、「Telescope(望遠鏡)」をクラフトできるようだ。さらに新素材として「Copper(銅)」が登場する。地中から銅鉱石の状態で掘り出す素材だ。動画では銅のブロックをクラフトして、家の屋根として使用している。銅のブロックは時間経過で錆びて、最終的に赤褐色から緑青色へ変化している。また銅からは「Lightning Rod(避雷針)」もクラフトできる。『マインクラフト』でも、雷は火事の原因。避雷針を家の屋根に設置することで、悲劇を回避できるようである。


また「The Caves & Cliffs」では、新しいシステム「Archeological Excavation(調査発掘)」が登場するようだ。これは『マインクラフト』に考古学の要素を追加して、遺跡でアーティファクトを探すシステム。「ブラシ」でブロックを崩していくと、中からアーティファクトが見つかる。丁寧に作業をしないと、アーティファクトは壊れてしまうので注意が必要。

インベントリの整理に便利なアイテム、「Bundle」も実装される。「Bundle」の中には大量のアイテムを詰め込むことができ、そのままアイテムを入れて持ち運べるという。レッドストーンにもアップデートが入る。「Sculk Sensor Block」は、動きや振動を感知して、レッドストーンへ信号を出す。また「Wireless Redstone」も追加される。こちらは遠隔で信号を送れるレッドストーンのようだ。


今回の「The Caves & Cliffs」アップデートでは、おもに3種類のMobが追加される。「Warden」「Goat(ヤギ)」「Axolotl(ウーパールーパー)」だ。「Warden」は敵性Mobとして登場する。巨体にウシのような角を持った姿だ。目が見えないので、音や振動に反応してプレイヤーを追いかける。攻撃力が非常に高いMobである。先ほどの「Sculk Sensor Block」も、近寄ると音を発して、Wardenを引き寄せてしまう。マインクラフトで初めての夜、ゾンビに怯えながら過ごした記憶を呼び覚ますようなMobになるはずだ。

「Goat(ヤギ)」は山岳バイオームで見かけるはずだ。ジャンプしたり、気まぐれにウシに頭突きをかまして突き落とす。 MINECON Live 2019の投票で、山岳バイオーム追加と同時に実装が決まったMobである。「Axolotl(ウーパールーパー)」は、『マインクラフト』のなかでも、特に可愛いMobとして制作されたようだ。開発者も相当お気に入りのようである。水中で見つかる両生類で、友好的で手づかみで捕まえることができる。動画ではプレイヤーの仲間として戦う様子も確認可能。可愛い見た目に似合わず、捕食者でもある。


Minecraft Liveの放送中、公式Twitterでは新たに追加するMobが投票で決められていた。Twitterのアンケートで見事に選ばれたのは、「Glow Squid」。こちらは『Minecraft Earth』に登場したMobである。妖しく光るイカのMobだ。惜しくもアンケートで落選したMobは「Moobloom」と「Iceloger」の2種類。「Iceroger」は、氷の魔法で攻撃してくるウィッチに似たMobである。「Moobloom」は同じく『Minecraft Earth』に登場したMob。背中に花が生えているウシで、ミツバチの友達だ。

『マインクラフト』と世界観を共有するダンジョン探索ゲーム『マインクラフト ダンジョンズ』では、11月の無料アップデートでクロスプラットフォームプレイを実装することが発表された。PC/Nintendo Switch/PlayStation 4/Xbox One同士でプレイが可能になる。また有料DLCとして、「Howling Peaks」が12月に配信されることが発表された。同時にシーズンパスも配信されるとのことだ。新ボスとして「the Tempest Golem」がプレイヤーを待ち受ける。12月の無料アップデートでは、新難易度として「アポカリプス プラス」が実装される。アポカリプスⅦの上に、20の新たな難易度が追加される予定だ。


さまざまな発表がなされたMinecraft Live。YouTuberでは40万人以上の視聴者が見守るなど、その名にふさわしい、お祭りイベントとなっていた。今回記載した内容以外にも、フランチャイズにおけるさまざまな発表が飛び出しているので、興味がある方はアーカイブ動画をチェックしておこう。

『マインクラフト』の大型アップデート「The Caves & Cliffs」は、2021年夏配信予定だ。






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