『Apex Legends』ホップアップの事情について、開発者が解説。出現しなくなったあのホップアップ復活の可能性など、ユーザーからの疑問に回答


Respawn Entertainmentの開発者が『Apex Legends』におけるホップアップについて解説し、注目を集めている。戦場で有利な立ち回りに欠かせないのが、武器に装着して機能拡張できるホップアップの確保だ。シールドのない敵へのダメージが上昇したり、ヘッドショットの威力が増したりとさまざまな恩恵を与えてくれる。モザンビークですら適切なホップアップがあれば有効活用できるという声もあり、入手できるかどうかで大きく戦況が変わる装備だ。一方、種類によって効果が大きく異なるうえ、シーズンごとに入手できるラインナップの入れ替わりが激しいのも特徴。少々複雑なホップアップ事情について、デベロッパーがユーザーの疑問に答えている。

海外掲示板Redditでは毎週水曜日に各武器を語るスレッドが立てられており、今週のお題はアサルトライフルのR-301カービン。そこで浮上したのが、シーズン5より削除されたホップアップ「アンビルレシーバー」の復活を望む声だった。発射速度低下・弾薬消費増加と引き換えにセミオート時のダメージを上昇させるアタッチメントで、愛用者からはなぜ提供されなくなったのかという疑問の声も。すると開発者が反応を返し、武器周りのディレクターを務めるAmusedApricotことDavid Bocek氏が各ホップアップについての解説を披露した。


アンビルレシーバーの削除については、単純にホップアップのいくつかを入れ替える必要があったためとのこと。候補選定にあたり、ダブルタップトリガーなどと比べて使用頻度の低いアンビルレシーバーがたまたまラインナップから外されることとなった。ダブルタップトリガーは武器を2点バーストに切り替える装備で、取り付けると自動でバーストモードに移行する。

「アンビルレシーバーよりダブルタップトリガーの方が使用されている」とするBocek氏の説明にはいくつかの反論も寄せられ、「単にダブルタップトリガーの自動切替による数字ではないか」「そもそも両者の入手難度が異なるため、使用率の比較は成立しないのではないか」といった指摘が挙がった。これを受けてBocek氏は、自動切替機能で意図せずダブルタップトリガーを使用しているプレイヤーの存在を認めつつ、「アンビルレシーバーを入手しているのに使わない」割合が高いことを説明した。とはいえ同ホップアップに固定のファンがいることは認識しており、今後何らかのきっかけでアンビルレシーバーが帰ってくる可能性は十分にあると認めている。


別のユーザーからは「ダブルタップトリガーをR-301やフラットラインに取り付けられるようにして、アンビルレシーバーと同様のダメージを出せるようにしたらどうか」との提案も出された。対してBocek氏は、ダブルタップトリガーは必ずしもTTK(敵ひとりを倒すのにかかる時間)を縮めないと説明した。バースト射撃はあくまで一瞬あたりのダメージを増加するだけであって、物陰から瞬時に身体を出して射撃を行う場合や、すぐに相手が遮蔽物の裏に隠れてしまう状況などで有効な機能となっている。R-301は単発の威力が低く連射速度でカバーするタイプのため、2点バーストとの相性は悪いといえるだろう。

話はホップアップ全体とTTKの関係性にもおよんだ。ターボチャージャーやスカルピアサーなどは確かに撃破までの時間を縮める一方で、その限りではないホップアップも存在する。たとえばセレクトファイアを付けてフルオート射撃が可能となったプラウラーは、素のままバースト射撃を行った場合よりもTTKが劣っている。セレクトファイアの真価はバーストモードの扱いにくさをカバーする点にあって、敵を倒すまでの時間を短縮するだけがホップアップではないというわけだ。


ホップアップの体系は複雑で、ユーザーからは「いっそホップアップを2種類に統合しては」との提案も飛び出すほど。今回の議論ではユーザーの声が直接伝えられたため、また「アンビルレシーバーだッ!」を聞ける日も近いかもしれない。