初代『タイタンフォール』には“お蔵入り”となったキャンペーンモードが存在した。Respawn開発者がデモ版の未発表映像を公開
Respawn EntertainmentのデザインディレクターJason McCord氏は9月21日、初代『Titanfall(タイタンフォール)』には、実装されなかったキャンペーンモードがあるとしてデモ映像を公開した。同作は2014年にElectronic ArtsからPC/Xbox One/Xbox 360向けに発売されたオンラインマルチプレイヤーFPS。特殊なスーツによる超人的なパルクールアクションに加え、プレイヤーが搭乗できる巨大ロボット「タイタン」によるダイナミックなバトルを特徴とする。ユニークユーザー数が700万人を突破するなど大きな反響を呼び、のちのシリーズへとつながる土台を築きあげた。
続編『Titanfall 2』ではキャンペーンモードのシナリオが話題を呼んだ一方、初代『Titanfall』はあくまでマルチプレイによる対戦がメインだった。McCord氏によれば、2012年ごろまではシングルプレイのキャンペーンが開発されていたという。結局はお蔵入りとなってしまったが、同氏が制作したデモムービーからその有様を垣間見ることができる。
「ダクトを通じて施設に潜入する」というシンプルな筋書きのカットで、タイタンの姿や戦闘シーンは見られない。しかしよく見ると現在のRespawn Entertainment作品につながる接点を見出すことができそうだ。すなわち『Apex Legends』との共通点である。クリップの後半でハイライト表示される塔は「Wildlife Control Tower」と表記されており、主人公によれば野生生物を周囲に近寄らせないようにするための施設らしい。同様のタワーは『Apex Legends』のキングスキャニオンにも存在“した”。
昨年シーズン2開幕時のトレイラーにて、クリプトがリパルサーのタワーを破壊しており、それ以来マップにはフライヤーやリヴァイアサンといったクリーチャーが出現するようになった。このことから、在りし日のリパルサータワーはWildlife Control Towerと同様の機能を発揮していたようだ。ほか『Titanfall』シリーズのNPCや『Apex Legends』のパスファインダーとしても知られる汎用作業ロボットMRVNの姿も多数見られる。
*『Apex Legends』シーズン2ローンチトレーラー
今回発表されたのは短いクリップながら、のちにつながる世界観がすでに構築されていたことをうかがわせる興味深い資料といえるだろう。Respawn EntertainmentのCEO であるVince Zampella氏は今年5月、『Titanfall』の新作は現在開発していないものの、いつの日かシリーズを復活させたいと語っていた(IGN)。続編を待ち続けるファンにとっては、思いがけない新事実のサプライズだったかもしれない。