『Apex Legends』にてランクマッチ不正ユーザーに裁きが下る。回線抜きで虚偽の順位保持するプレイヤー、「10000分間のBAN」を食らう
Respawn Entertainmentの開発者は9月19日、『Apex Legends』にて不正に勝利・ランク維持するプレイヤーにペナルティを課したことを明かした。
ランクマッチモードは、プレイヤーの実力で階級が決まる一種のランキングシステムだ。所持するRP(ランクポイント)によって所属するレベルが決まり、ポイントはプレイ中の順位やキル数によって獲得できる。ただしランクマッチ戦に参加するにはコストとしてポイントを消費しなくてはならない。試合でいい働きができなければ採算がマイナスとなり、結果的に所属ランクが下がるリスクがある。そのためランクマッチに参戦するプレイヤーは、カジュアル時よりも確実で真剣なプレイに取り組むことになるのだ。
ところが、中には正規でない方法でランクを上げようとするユーザーも存在する。代表的な手段は「回線抜き」だ。マッチで負けそうなとき、アプリケーションを切断することで敗北をなかったことにするというもの。この手法を何度も使えばポイントを失うことはなくなり、階級は上がる一方となる。不正なやり方で上位の「Apex プレデター」ランクに食い込むユーザーは一定数目撃されており、高ランク帯における問題のひとつとなっている。状況を受けて、Respawn Entertainmentにてチーター対策のセキュリティチームに所属するConor Ford氏はTwitterに投稿。RPを消費せず、死亡時に接続を切断することで不正にランクを上げているPlayStation 4ユーザーにペナルティを課したことを明かした。
ネット上の報告では、対象となったユーザーに下される処分は「1万分間のBAN」だという。つまり約1週間ランクマッチをプレイできなくなるということだ。一部では「回線抜きしていないのに規制を食らった」という“バグ報告”も寄せられる。しかしFord氏によれば対象となったのは回線抜きユーザーだけでなく、「地下世界」に出入りしていたプレイヤーも含まれるという。これはゲーム内マップの下に潜りこめるグリッチを指しており、バグで身を隠しやり過ごすことで勝利していたプレイヤーも今回の措置の対象となったようだ。必ずしも回線抜きを利用していなくとも、こうした裏技を悪用していた層がペナルティを受けた可能性が高い。
Respawn Entertainmentが不正ユーザーに一斉BANを下すのははじめてではない。2019年10月には、本作のエグゼクティブプロデューサー(当時)だったDrew McCoy氏がTwitterにてBAN報告を投稿。回線抜きを使用して不正にRPを維持していると検知されたプレイヤーに対し、一時的な停止処分を下したことを明かしていた。また今年1月にも、回線抜き容疑者をどこに報告すればいいか問い合わせるユーザーに対し、シニアシステムデザイナーのEric Hewitt氏が反応する。運営側が自動で不正プレイヤーを検知しているため報告の必要はなく、「審判の日はもうすぐやってきます」と厳しい処断をにおわせる発言をしていた。
*昨年12月ごろ「1万分BAN」を受けたと報告するTwitterユーザー
味方を選べない野良ランクマッチにおいて、仲間が回線落ちした際のやるせなさは想像を絶する。真剣勝負の場で不正行為がまかり通るのは許しがたいことだ。運営としてはまもなく実装されるクロスプレイを前に、何としても健全な対戦環境を整えておきたいところだろう。公正なランクマッチが実現されることに期待を寄せたい。