『Apex Legends』で“忌み嫌われた木”が削除されるかも。激突して散るプレイヤー多発、一方「保護」を唱えるクリプト派も

Respawn Entertainmentは『Apex Legends』にて“ある要素”を削除するようだ。それは、キングスキャニオンに生えた1本の「木」である。サルベージ北部の壁沿いに生えた何の変哲もない植物だ。

Respawn Entertainmentは『Apex Legends』にて“ある要素”を削除するようだ。それは、キングスキャニオンに生えた1本の「木」である。サルベージ北部の壁沿いに生えた何の変哲もない植物だ。その背景には、9月11日に海外掲示板Redditへ投稿されたあるユーザーの悲痛な叫びがあった。

「Respawnの開発者さん、お願いだからこの木を削除してください。この木はあまりに多くの悲劇を生み出しており、もはや笑えません」。こう訴えるユーザーが添付した動画に「悲劇」の一例が映し出されている。壁の裏側から一斉に攻め込んできた敵を前に、後退して距離をとろうとするプレイヤー。振り向きざまに駆け出して体勢を立て直そうしたとき、やにわにその動きは中断されてしまう。木だ。壁際の曲がり角となる部分に樹木が生えており、ちょうど通行できない狭さで邪魔をしているのだ。にわかに退路を断たれたプレイヤーはそのまま追手に撃たれてダウンしてしまった。この塀は比較的開けた場所に設置された数少ない遮蔽物のため、壁伝いに攻防が繰り広げられるケースは少なくない。動線上にちょうどオブジェクトが設置されていることで、思わぬトラップが誕生してしまったのだ。

地味ながら的を射た指摘は注目を集め、スレッドが立てられてから早くも半日後にデベロッパーから反応が返ってきている。「了解、対応します!(実際にするにはちょっと時間がかかるかもしれません……ごめんなさい!)(呼びかけてくれてありがとう! こういう風に悩みの種を見るのは本当に役に立つことで、物事を進めるのにとりわけ注意が必要なことを提示してくれます!)」と前向きな返答が寄せられており、悪名高い木は近いうちに取り除かれそうだ。本作のプロデューサーJosh Medina氏もTwitterにて木が削除されたことをにおわせる投稿をしており、次回アップデートまでに修正が実現する可能性は高い。

一方で、中には伐採を望まないプレイヤーもいる。彼ら曰く「木1本の削除イコール、クリプトの微ナーフです」。木々はクリプトが偵察用ドローンを飛ばした際、気づかれずに敵を観察する格好の隠れ場所だからだ。見通しのいい原野のフィールドにおいて、貴重なステルスポイントが削除されるのはあまりに惜しいという意見で、ユーザーからは代わりに約1メートルの“植え替え”が提案された。

たかが木1本、されど1本。『Apex Legends』はかねてよりポジショニングが重要なゲームとしてデザインされていることが、デザインディレクターのJason McCord氏により語られてきた。木の位置に対してここまで話題が盛り上がるということは、それだけ位置取りの重要性が機能していることの裏返しともいえる。シーズンごとに大きく姿を変える本作のマップだが、こうした小さなフィードバックの回収によっても少しずつ改善が重ねられていることに思いを馳せてみてもいいだろう。

Yuki Kurosawa
Yuki Kurosawa

生存力の低いのらくら雰囲気系ゲーマーです。熾烈なスコアアタックや撃ち合いを競う作品でも、そのキャラが今朝なに食ってきたかが気になります。

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