インディースタジオのHopoo Gamesは9月13日、『Risk of Rain 2』の今後の計画を発表した。3Dアクションゲーム『Risk of Rain 2』は、今年8月にPC版の正式リリースを迎えたばかり。だがコンテンツの制作は終わったわけではなく、無料のコンテンツアップデート、Modサポートの強化、Stadia版の配信、そして有料の大型拡張コンテンツが控えていることを明かした。
まず開発陣は、約1年半に渡る早期アクセス期間の振り返りから始めた。『Risk of Rain 2』はHopoo Gamesにとって初めて早期アクセスプログラムを活用したタイトル。早期アクセスは、プレイヤーからのフィードバックを得たり、プレイヤーと交流したり、ゲームの情報を発信したりと、さまざまな面において優れた配信手段であったという。早期アクセス期間の開発ロードマップを定めたおかげで、誠実かつスケジュールどおりに開発を進めることができ、結果として小さなスタジオながら非常に野心的なゲームを生み出すことに成功。正式ローンチ時には同時アクセスプレイヤー数が7万人を超えたという。
*『Risk of Rain 2』早期アクセス期間中のロードマップ。計画どおりにコンテンツアップデートが届けられた
しかしながら、自身のロードマップで定めた締め切りに間に合わせるため、創造性や品質を犠牲にした側面もあったとのこと。面白いアイデアでも、期日に間に合わせるためカットせざるを得ないコンテンツがあったのだ。たとえば2020年3月の「Artifacts」アップデート時に追加された「Sky Meadow」ステージでは、「Grandparent」というボスが立ちはだかる予定であった。だが期日までに完成させることができず、同ステージは独自のボスがいないまま配信されることとなった(以下動画のように、ゲームファイル内の未使用ボス戦として、開発途中の姿が発見されている)。そのほか未修正のバグが残っていたり、サバイバーによってスキルバリアントの数が揃っていなかったりと、正式リリースに間に合わせられなかった部分に、今後着手していくという。
今後の計画としては、まず全プラットフォーム・全プレイヤーを対象に、後1回、無料のコンテンツアップデートを配信するという。先述したような、スケジュールの関係で早期アクセス期間中に実現できなかったコンテンツを含めることが狙いだ。配信時期は未定であり、これまでのコンテンツアップデートとは少し違った内容になるだろうと伝えている。また開発を進めるに当たり、新規メンバーを数人雇用する予定とのこと。
無料のコンテンツアップデートが完成した後には、有料の大型拡張コンテンツに着手。無料コンテンツアップデート数回分のサイズであり、年間1~2回ほどの配信になるという。各拡張コンテンツには「Void」「Imp」といった一定のテーマが与えられ、そのテーマにあわせたコンテンツを追加することになるだろうと伝えている。なお、QoL改善、バグ修正、バランス調整に関しては、引き続き無料のアップデートとして配信される。
大型拡張コンテンツを計画している理由は2つ。1つ目は、拡張コンテンツの販売収益を、新規スタッフの雇用コストや、コンソール版への移植コストにあてること。2つ目は、大型の拡張コンテンツはプレイヤーがゲームに復帰するきっかけになり得ること。現代においては、ゲーマーの時間と関心を確保するために無数のゲームが競い合っている。『Risk of Rain 2』が古くなり、別の新しいゲームが発売されていく中、もはや「新サバイバー1体、新アイテム8個」といった規模のアップデートだけでは、プレイヤーの興味を惹きつけられない。『Risk of Rain 2』への復帰を促す上で、より大きな興奮を届けられるよう、大型拡張コンテンツが制作される。
そのほかにも、Modサポートの強化やStadia版の配信も告知された。Stadia版『Risk of Rain 2』にはボーナスマップ「Sundered Grove」が収録される。第4ステージ用のマップであり、『Risk of Rain 2』の開発の手助けをしてきたGhostpunch Gamesがマップ制作を担当したという。すでに高いリプレイ性を誇る『Risk of Rain 2』。拡張コンテンツの配信やModサポートの強化によって、さらなる高みへと到達しそうだ。
『Risk of Rain 2』はPC(Steam)およびPlayStation 4/Xbox One/Nintendo Switch向けに販売中。PC版は今年8月に正式リリース済み。コンソール版は今秋に正式リリースを迎える予定となっている。