任天堂が昨日9月3日に発表した『スーパーマリオ 3Dワールド + フューリーワールド』。Nintendo Switch向けのタイトルである同作は、映像と共に発表されたが、映像内のゲームプレイにおけるマリオたちの動きが速かったことが判明している。GameXplainなどが報じている。
『スーパーマリオ 3Dワールド + フューリーワールド』発表トレイラーでは、マリオやルイージ、ピーチにキノピオが活躍するステージを走り回る姿が確認されている。シリーズの要素をうまく網羅した販促映像になっているが、ここには「速度」における秘密が隠されていたようだ。
『スーパーマリオ 3Dワールド』は、2013年にWii U向けに発売されたアクションゲーム。新たに発表された『スーパーマリオ 3Dワールド + フューリーワールド』は、Wii U版の内容を調整しつつ、追加要素を加えてNintendo Switchに移植する作品。ゲームを遊びやすく最適化したとのことで、具体的には移動速度の向上がはかられている。しかし実際、どれほど速くなかったのか気になるところ。動画系メディアGameXplainは、昨日公開された映像でうつった場面を、Wii Uの『スーパーマリオ 3Dワールド』にて再現してみせたのだ。
比較映像を見てみると、確かにマリオたちの動きが速くなっている。各シーンを見ていけばそのスピードがわかる。マリオは素早く走り、ピーチの浮遊もスピードアップ、壁登りもダイナミックに。GameXplainの撮影映像と公式トレイラーということで、完全に動きが一致しているわけではないが、Nintendo Switch版のマリオたちが明らかに速くなっているのがわかる。GameXplainの撮影者は、体感的に20%~30%速くなっているのではないかとコメントしている。グラフィックこそあまり差異は見られないが、ゲームスピードにテコ入れがはかられていることが見て取れる。なお、カットシーンのスピードについては当然そのままである。
『スーパーマリオ 3Dワールド』では、ゲームスピードが批判されていたのかというと、そういうわけでもないようだ。同作はMetacriticにてメタスコア93を獲得しており、大きなメディアのレビューをざっと見る限り、移動速度に関する言及は見当たらない。批判点というと、アイテムを掴むボタンと走るボタンが同じであることによる混乱(Game Informer)、4人マルチプレイ時のカメラの問題(IGN)、前作『スーパーマリオ 3Dランド』から3D立体視が失われたことによる距離感のつかみづらさ(USgamer)などがあげられている。少なくとも、移動速度は頻繁に寄せられる批判点ではなかった。
一方で公式サイトでは、移動速度の向上により「より高速なコースクリアも可能になりました」と記述されている。Wii U版『スーパーマリオ 3Dワールド』ではタイムアタック要素が実装されており、ゴーストをまじえたクリアをめぐる競争が楽しめる。Nintendo Switch版では、オンラインマルチプレイが可能になったことにより、その競技性は奥深さを増す。さらにRTAを楽しめるタイトルにすべく、移動速度向上がはかられた可能性はありそうだ。
『スーパーマリオ 3Dワールド + フューリーワールド』では、フューリーワールドなる追加要素も導入されている。それだけでなく、通常のゲームプレイについても、楽しめる作品になるだろう。Wii U向け『スーパーマリオ 3Dワールド』におけるAny% RTAの世界最速記録は、1時間38分24秒。新作が発売された際には、そのタイムの縮み方によって、どれほど高速化がはかられたかが、如実にわかるかもしれない。