『Apex Legends』ではBoosting(育成代行)アカウントはBAN対象。開発元が明言
Respawn Entertainmentに勤める開発者Conor Ford氏は9月1日、『Apex Legends』にてBoosting行為をするユーザーアカウントが、BAN対象になることを明らかにした。Ford氏は『Apex Legends』において、不正ユーザーのBAN行為をする権限を持つ。陽気にユーザーと交流をしながらも、時に厳しく不正行為者を取り締まる。同氏のもとに不正行為を記した動画を届ければ、トンカチのアイコンと共に裁きが下されるのだ。
同氏は8月末に休暇をとっていたようで、9月1日に復帰を宣言。毎日ずっと、今週にかけて全力でBANに励むとTwitterにて語った。その中でユーザーからBoostingはBANされるかと問われ、イエスと答えた。Redditの当該スレッドでも、Ford氏は同様の回答をしている。
Boostingとは、腕の立つプレイヤーにアカウントを預け、アカウントを“ブースト”する行為。事業者は金銭などを受け取り、依頼主となるプレイヤーのアカウントにログイン。マルチプレイのランクを上げたり、追加装備をアンロックしたり、キルレートを向上させたりする。ようするに、アカウントの育成をする行為である。アカウントの貸し借りをすること、アカウントを不適切な形で強化すること、そしてそうした行為を委託することで金銭の取引が発生すること。多岐にわたる問題点を抱えている。
人気タイトルである『Apex Legends』はBoosting業者にも狙われており、目的対象は「ランクブースト」「アカウントレベリング」「勝利数ブースト」「キルレブースト」「バッジブースト」と幅広い。たとえば某大手Boostingサイトでは、「ランクブースト」にてブロンズ4ティア帯からダイヤモンド4ティア帯まで上げることを依頼するならば、特別なオプションをつけなければ約3万円かかるような仕組み。アカウントの現状と、なりたい条件を指定していくことで、手間と難しさが割り出され、価格が決定される。システムが構築され、ビジネスとして運用されているのだ。国内でも同様の業者の姿が確認できる。
Boostingを利用規約にて禁止するタイトルも多く、『Call of Duty』シリーズを手がけるActivisionはメーカーの規約にてBoostingを明確に禁じている。『Apex Legends』については、EAがユーザー契約にて「他プレイヤーアカウントへのアクセス」を禁じており、「アカウントに関連したEAコンテンツの売買および譲渡」も禁じている。とはいえ、EAはBoostingを名指しで禁止しているわけではなかった。しかしこの度、開発元から明確にBoostingがBAN対象になることが明かされた形。もしお金を払って自分のアカウントを育ててもらったとしても、その後永劫的にアカウント停止処分のリスクを抱えることになる。当然であるが、自分のアカウントは、自分でプレイするのがベストだろう。
なお前述したように、チーターなど不正プレイヤーに遭遇した場合には、映像の証拠を添えてFord氏(@RSPN_Hideouts)に報告すると、該当者をBANしてもらえるケースがある。ただし『Apex Legends』を含むEAタイトルでは、Easy Anti-Cheatと連携した公式のチーターレポートフォームが用意されている。英語のみの対応であるが、同氏にSNSでリプライを飛ばすよりも先に、まず公式フォームにて報告を寄せることを推奨したい。