『Hyper Scape(ハイパースケープ)』最新アップデートが9月3日配信へ。ヘックスファイアの弱体化、コントローラー加速度設定の追加などが目玉に

『Hyper Scape(ハイパースケープ)』最新アップデートが9月3日配信へ。ヘックスファイアやマンモスの弱体化、コントローラー加速度設定の追加などが目玉に。『Hyper Scape(ハイパースケープ)』はPC/PS4/Xbox One向けに配信中。

Ubisoftは9月2日、『Hyper Scape(ハイパースケープ)』のパッチノート1.1を公開した。こちらは日本標準時9月3日22時に配信予定の最新アップデートで適用される変更内容を記したもの。コントローラー加速度・反応曲線設定の追加、通報機能の拡張。ヘックスファイアやマンモスMK1の下方修正、プロトコルVへのダメージ減衰導入、クラウンおよびショーダウンの仕様変更などが含まれている。

コントローラーの設定項目追加


まずはコントローラー設定の追加項目から。コンソール版の配信以降、コントローラーの加速度・反応曲線が極端であるとして、多くのプレイヤーを悩ませていた(関連記事)。そこで最新のアップデートでは、加速度設定のオン・オフ切り替えが可能に。また、これまでどおりの反応曲線と、直線的な反応曲線の2種類から選べるようになる。エイムアシストに関しては、スライダー(0~100)で強さを調整できるようになるとのことだ。

PC版においては、マウス操作よりもコントローラー操作の方が武器を効果的に扱えるとのデータが見られたことから、PC版のみエイムアシストが弱められる。一方、マウスの感度設定については、小数点以下の単位で細かく調整できるよう改善。こうしたオプションの追加によって、好みのマウス/コントローラー設定を見つけ出しやすくなるだろう。

コンソールではガトリングガン、PCではショットガンが強かった

続いて武器のバランス調整について。コンソール版ではヘックスファイアが、PC版ではマンモスMK1(ショットガン)が強武器として存在感を発揮しており、それぞれ下方修正が入ることになった。ヘックスファイアは装弾数が大幅減。「150/180/210/240/270」から「100/120/140/160/180」にまで減る。あわせて同武器のエイムアシストも弱められる。

PC版ではマンモスMK1やライアット・ワンといった単発系の武器が使われる傾向が強い。特に猛威を振るっているマンモスMK1に関しては、今回のアップデートで与ダメージが下げられることになった。与ダメージを「5/5/5/5/7」から「4/4/4/4/5」に下げつつ、装弾数を「5/6/7/8/9」から「6/7/8/9/10」に増やすことでバランスを取っている。ライアット・ワンについては、与ダメージが「26/28/31/34/38」から「25/27/29/32/36」に微調整される。

スナイパーライフルにダメージ減衰とレンズフレアを追加

本作の配信以降、スナイパーライフルのプロトコルVについて、最大強化時に「ヘッドショットによるワンショットキル」を可能にすべきか否か、議論が交わされてきた。PC版のオープンベータテスト時には、アップデートによりワンショットキルが一時的になくなるも、すぐに復活したという経緯も。今回ワンショットキル自体は残しつつ、ダメージ減衰を導入することで、バランス調整が図られる。ダメージ減衰は、150メートル以降から適用。エイム時にはレンズフレアが発生するようにもなり、スナイパーライフルに対しカウンターしやすくなると考えられる。

今回のアップデートでは、強武器だけでなく、使用頻度ワーストのサルボEPLにも調整が入る。グレネード弾のはね返りを20%抑えると同時に、爆発感知範囲を0.65Rから0.7Rに拡大。これらの変更により、同武器が扱いやすくなると見込まれている。

クラウン保持による逃げ切りやすさを調整

もうひとつコンソール版特有の課題として、ゲーム終盤のショーダウン開始後、クラウンを保持したまま逃げ切りやすいという傾向が挙げられた。先述したコントローラーでのエイム問題も重なり、クラウン保持者を仕留めにくい状況が生まれていた。開発陣いわく、クラウン保持による勝利は、引き分け状態を生まないためのタイブレークという位置付け。主要な勝利条件になるべきではないとのこと。

そこでクラウン保持者のハックに適用されるクールダウンペナルティが150%から300%にアップ。クラウンをキープしないといけない時間が45秒から60秒に増加。さらにクラウン保持者の位置を知らせるアウトラインの色が赤から黄色に変更される。クラウンを持っての逃げ切りは、これまでよりも難しくなるだろう。


そのほかの機能としては、プレイヤープロファイルおよび戦績画面が追加。敗戦時の通報画面については、自分を倒した相手を通報対象として選べるようになった。これまで同作の通報機能は、チームメイトを対象とした通報に限定されていたが、アップデートにより同機能が拡張される。各種調整のほか、不具合修正も含むパッチノート全文はこちら


『Hyper Scape』の公式ツイッターアカウントは、ユーザーの投稿にもこまめに反応。PC版のマッチ参加人数が少ないという指摘にも返答し、開発チームが対策を考えていると伝えている。なおクロスプレイに関しては、年内の対応を予定。また、現在オーディオの不具合によりマグネット(ハックの一種)が一時削除されている。こちらについては、不具合を修正できてからゲームに復帰させるとのこと。

プレイヤー数の減少だけでなく、本作はTwitchとの連携機能を売りにしていながら、Twitch配信者・視聴者数が少ないという課題も抱えている。公式イベント開催時には一定の賑わいを見せるものの、平常時には平均視聴者数1000人台。タイトル別の視聴者数ランキングとしても20~30位台にとどまっている(GitHyp)。『フォートナイト』『Call of Duty: Warzone』『Apex Legends』というバトルロイヤルシューター勢が好調を維持する中、新参タイトルとしてポジションを見出していかねばならないという試練が待ち受けている。

バトルロイヤルFPS『Hyper Scape』はPC/PS4/Xbox One向けに、基本プレイ無料タイトルとして配信中。最新アップデートは日本標準時9月3日22時に配信される予定だ。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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