『あつまれ どうぶつの森』コミュニティ内で「捨てることのできない」不気味家具が確認される。見知らぬプレゼントの開封には注意
『あつまれ どうぶつの森』コミュニティにて、“捨てることのできない”不気味な家具の存在が報告されている。8月22日頃より、ポケットに入れたまま捨てることができない家具を入手してしまったとの報告がSNSにあがっており、日が経つごとにその報告は数を増やしている。アイテムの正体は、改造によって生み出されているもののようだ。
国内でこのアイテムの存在が話題になったのは、west island秀俊 (改造さん2号)氏による報告がきっかけであった。同氏は、被害を受けたユーザーがTwitterやFacebookに投稿したスクリーンショット画像を添えながら、「捨てることのできない家具」の存在を報告。画像の情報はそれぞれ異なるが、いずれも捨てることのできない家具について、指し示している。ほかにも画像や動画付きの報告が、海外などでは寄せられており、こうした現象が存在することは間違いなさそうだ。
では捨てることのできない家具とは一体なんなのか。寄せられた情報をまとめてみよう:
・アイテム名は「-」と表記されるものが多い
・捨てようとしても「捨てられないよ」との警告が出る
・たぬき商店でも買い取ってもらえない
・ほかのどうぶつに送りつけることもできない
・ラッピングされたプレゼントを開封することで手に入るケースが多い
つまり、誰かからのプレゼントを開封した際に、記名のない謎のアイテムを入手することがあり、それらはポケットから捨てることができないようだ。いずれも不確定な情報であるが、ある程度共通した現象のように見える。
一方で、ポケットに当該家具が入った時の解決法については、情報が錯綜している。再びラッピングすることで家具を捨てることが可能との情報も見かけられるが、再ラッピングは不可能との説もある。再ラッピング不可派のユーザーは、同家具を入手した場合は、オートセーブされる前にゲームを終了するのが最善だと語っている。実際にこのアイテムを再ラッピングできるかどうかは別として、万が一入手してしまった場合は、オートセーブする前にゲームを終了することは、仕組み上有効であると言えるかもしれない。
存在することは濃厚ながら、その詳細がまったく見えない謎家具。家具自体の拡散経緯も不明である。日本国内ではwest island秀俊 (改造さん2号)氏の投稿で見られるように、中国コミュニティから生まれたとの説も出ているが、海外ではNookazonのプレゼントイベントにて拡散されたと報告されている。Nookazonは大手コミュニティサイト。同サイトにてラッピングをしたプレゼントを交換する大規模イベントが実施され、その中に悪意ある家具が紛れ込んでいたというのは、なんとなく腑に落ちる話ではある。そのほか、特定のユーザーがDiscordで大量に配っているといった情報も出ている。誰かが意図的に振りまいている可能性はあるだろう。
この捨てられない家具は、海外ではhacked itemとも呼ばれている。改造によって生まれたとの見立てが強いからだ。たとえばTwitterユーザーの mahi crossing氏が掲載する画像では、プレゼントを開封し、捨てられない家具を引いてしまった様子が映し出されている。同氏の家具には日本語で「デモ用たぬきマイルカード」との名前がついている。この家具の名前には多くの疑問点がある。そもそも、たぬきマイルカードなる家具はゲーム内で存在しない。たぬきマイレージは、あくまでポイント。またデモ用と記載されていることから考えると、おそらく開発中にボツになったアイテムか何かだろう。英語版を遊んでいるユーザーに、日本語名の家具が現れることも不自然である。通常プレイ中に、ゲーム内で手に入る家具ではないことは確かだろう。
推測の域は出ないが、ゲームのデータ内にボツ家具が存在し、それを改造者が発掘。しかしゲーム内で処理できず、飾りもできず捨てもできない存在となった。悪意ある者がこのアイテムをラッピングしてプレゼントとして配布することで、一般ユーザーに危害が及んでいるというパターンが考えられそうだ。そのほか、改造ユーザーらが、改造することでこの家具は取り除くことができると報告している。明確な発生源や正体については特定できないものの、改造によって生み出された家具との見立ては、的外れではなさそうだ。
任天堂は『あつまれ どうぶつの森』にまつわるトラブルには、アップデートにて迅速に対応してきた実績がある。この怪しげな家具が実在するもので通常プレイでも遭遇するものならば、対応されることだろう。ただしそれとは別に、見知らぬ人々から譲り受けたプレゼントについては、開封を警戒したほうがよさそうだ。