移動生活シム『Camper Flipper』発表。おんぼろキャンピングカーを修理し、憧れのその日ぐらしを満喫しよう


インディースタジオのForestlight Gamesは8月20日、ハウジング&ドライブシム『Camper Flipper』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、2021年リリースを予定している。

本作はキャンピングカーに焦点を当てたシミュレーションゲームだ。自然豊かな田舎を舞台に、ぼろぼろのキャンピングカーを入手するところからゲームはスタートする。まずは最低限の車として運用できるように体裁を整えてあげよう。錆を取り除き、重要なパーツはしっかり修理する。ときには溶接作業や金属板の裁断をし、ねじを締め、入り用なら新しいパーツを購入するのだ。ひとまず自動車としての外装が整ってもおしまいではない。キャンピングカーたるもの、自分だけの極上の棲家であるべきだ。暮らしに要るものといえば冷蔵庫・エアコン・でっかいテレビ。お世辞にも広いとはいえない生活空間だが、スペースを有効活用して理想の住居を仕上げよう。

完璧な住まいになったところで、実際に走行できなくては話にならない。準備が整ったらいよいよテストドライブだ。狭い道を行き、急斜面にも駐車するドライブテクが問われる。プレイヤーが暮らすのは田舎であるがゆえ、凹凸の激しい酷道も少なくない。悪路を走れば車体が揺れ、せっかくしつらえたインテリアが全部ひっくり返ること請け合いである。乗り心地と住み心地を両立し、愛をもって運転することが重要だ。


いくら気楽な車内生活とはいえ先立つものは必要となる。流浪の主人公が確実に生計を立てる方法、それは畜産だ。車両の後方にしきりで区切ったスペースを作り、元気な雌鶏を育てることができる。餌付けと掃除をきちんとこなさないと、ニワトリたちの抗議の声でたちまち生活がままならなくなるだろう。感謝の気持ちとともに卵を回収し、暮らしの糧にすること。ちなみに共同生活を送る相手は家畜だけではない。ひとつ車体の中に暮らす女性も伴侶として登場する。とはいえ、こちらの彼女は相当な肝っ玉のため、結婚生活はなかなか順風満帆とはいかなさそうだ。ほぼ無味の手作り料理を食べながらどのような人生の選択を下すかは、プレイヤーの意思に委ねられている。しょぼくてひなびた移動生活だが、焚き火を囲んで酒を呑み下す瞬間は何にも替えがたい自由に満ちているだろう。

開発を担うForestlight Gamesは、風変わりな題材のシムを得意とするスタジオだ。本作の他にも、故障したジェットコースターを命がけで直す『Rollercoaster Mechanic』や、歴史上の教皇として権勢を振るう『The Pope: Power & Sin』など、独特のシミュレーションゲームを開発中。『Camper Flipper』はハウジングとドライビングを組み合わせ、しょっぱいユーモアも交えた他にない味わいの作品となりそうだ。


『Camper Flipper』はPC(Steam)向けに配信予定。リリース時期は2021年を予定している。