Electronic Artsは8月14日、サッカーゲーム『FIFA 21』に収録する「キャリアモード」の詳細を公開した。本作のキャリアモードでは、試合・移籍・トレーニングの各要素が従来のシリーズ作よりもさらに奥深くなり、チームを頂点に導くためにあらゆる瞬間を管理することになるという。
キャリアモードの要素のひとつとして、まず「インタラクティブマッチシム」が挙げられる。同モードでは2倍速で展開する試合をトップダウンビューにて観戦。画面上では、各選手のスタミナ残量やパフォーマンス評価、ボールポゼッションやシュート数などがリアルタイムで表示されるほか、現在のフォーメーションやオフェンス・ディフェンススタイルを確認できる。プレイヤーはそうした情報も加味しながら、状況に応じてゲームプランをチームに適用していくことになる。
さらに、たとえば相手ゴール前にボールを持ち込んだ時や、攻め込まれピンチに陥った際など任意の局面で一時停止し、試合に飛び込んで直接選手を操作することも可能。いつ試合にジャンプイン・アウトするのか、あるいは試合をスキップして結果だけを見るのかもプレイヤーの自由だ。また、インタラクティブマッチシムを使わず通常のゲームプレイにて試合をこなすこともでき、試合開始前にどちらでプレイするのか選択する。
選手の育成もキャリアモードの重要な要素のひとつ。チームの強化についてEAは、従来の作品では選手を成長させることよりも移籍に頼っていた面が多かったと振り返ったうえで、『FIFA 21』では選手育成機能を全面的に刷新したと語る。
選手の成長は、試合でのパフォーマンスや成長ポテンシャルに基づいて獲得するXPによって決定。どの選手も初期状態では、走力やシュート力、フィジカル、またパスやドリブル、ディフェンスに関する各能力がバランス良く成長するよう設定されているが、ポジションに合わせて特定の方向性に特化する形で育成することも可能だ。その中には、スキルムーブや利き足でない方の足の能力、オフェンス・ディフェンスへの参加率といったステータスも含まれる。
実際のサッカーのように、選手の成長スピードは年齢やポテンシャル、体型、プレイ時間なども影響するとのこと。たとえば、若いがポテンシャルの高い選手に試合出場のチャンスを与えると、より速く成長することがあるという。かといって未熟な選手を使いすぎると、試合の結果が悪い方に転がることも起こり得る。プレイヤーにはそうした見極めも求められるわけだ。
『FIFA』シリーズのファンからは、特定の選手を別のポジションにコンバートする要素がリクエストされていたそうで、本作では「プレイヤーポジションコンバージョン」も導入。新たなポジションで活躍できるよう育成することが可能となる。プレイヤーポジションコンバージョンは、基本的には上述の選手育成と似た内容となり、成長の方向性を選択する代わりに、コンバート先のポジションを選択する形。この場合XPは、そのポジションに応じたアトリビュート(特性)やアビリティに適用されていく。
また、選手をコンバートするとオフェンス・ディフェンスへの参加率やスキルムーブの能力にも影響がある。つまり、ポジションごとに求められる能力が強化されていくということ。若い選手ほど新たなポジションへの適応能力が高いそうで、画面上ではコンバートの進捗度が予想完了期間と共に表示される。
選手育成に関する要素としては「アクティブトレーニング」というシステムもある。試合日以外の日には練習日を設定することができ、1日に3種類のトレーニングセッションをおこなうこととなる。トレーニングメニューとしては、ディフェンスやパス、ドリブル、シュート、セットプレーといった特定の要素を強化・改善する内容となっており、最大15人の選手を1度に参加させることが可能。参加選手の調整はいつでも可能となっている。
本作ではこのほか、選手が試合に臨む準備ができているかを表す「シャープネス」と呼ばれるステータスも導入。これが高ければ選手の特定のステータスにブーストがかかる仕組みだ。選手からは、このシャープネスや士気、あるいは希望のポジションでプレイできているかといったフィードバックがプレイヤーに届けられるため、そうした情報も勘案しながらチームを運営していくことになる。
『FIFA 21』は、PS4/Xbox One/PC向けに10月9日発売予定。PS5/Xbox Series X版も発売される。本作のキャリアモードのさらなる詳細は、公式サイトを確認してほしい。