サバイバルホラー『SCP: The Foundation』8月28日Steamにて配信へ。SCP-173もオールドマンも大集合、Dクラス職員として強く生きろ
インディーゲーム開発者のDanstarr13氏はサバイバルホラー『SCP: The Foundation』の早期アクセス配信を8月28日に開始すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。無料にて配信される予定で、正式リリース後も価格は変わらないとのこと。
本作は架空の秘密組織を描いた一連の創作コミュニティ『SCP Foundation』の二次創作作品だ。さまざまな「異常存在」を確保・収容・保護する「SCP財団」を舞台に、未知なる収容物とのコンタクトが描かれる。プレイヤーは無実の罪で死刑判決を被った囚人だ。しかしその品行の良さと高い学歴から、SCP財団所属のDクラス職員として雇用されることとなる。雇用チームを統括するのは研究員として名高いギアーズ博士だという。
*昨年公開されたトレイラー。いちどitch.ioで配信されたのち取り下げられたようで、実際のゲーム画面とは異なる可能性がある。
あまりに簡単な試験ののち、晴れて職員の座を勝ち取った主人公。連れて行かれたのは雪に覆われ隔絶した、未知なる山岳の施設だった。独房で目覚めはじめての召集がかけられてから、予想もつかない展開へ巻き込まれることになる。プレイヤーの目的は異常事態を生き延び、施設を脱出することだ。ただし出口を目指して一目散に駆け抜けるのも、じっくりと調査して真相に迫るのも、自身の選択次第となる。
施設内では収容違反が生じており、逃げ出したさまざまなSCPが行手を阻む。現在、出現が確定しているのは5体のSCPだ。SCP-173「彫刻 – オリジナル」は多くのプレイヤーにとってはじめて遭遇するSCPだろう。このオブジェクトは他人から視線を受けている限りまったく動かない。しかし、ひとたび目を逸らしたが最後、高速で忍び寄り瞬時に人間の首をへし折ってくる危険な存在だ。また、カビで黒ずんだ床や壁を目にしたら、SCP-106「オールドマン」との遭遇を覚悟しなくてはならない。この腐敗した老人は鈍足だが、異次元空間を通じたテレポートで確実にプレイヤーの命を狙いに来る。施設内のテスラゲートなどを利用し、可能な限り距離を保とう。もし体力が低いときに捕まったり、あるいはオールドマンがご機嫌だったりしたら、プレイヤーは異空間に引きずりこまれる。そうなったが最後、生きて脱出するのは困難だ。
SCPはモンスター型の実体ばかりではない。SCP-087「吹き抜けた階段」はその名のとおり、コンクリートでできた長い下り階段だ。興味があれば少し降りてその薄暗さを体感してみるといいだろう。もしかすると役に立つアイテムが入手できるかもしれない。ただし、本来この階段への立ち入りは全面的に禁じられていることを忘れずに。あるいは特殊なキーカードを入手していれば、SCP-093の収容室で「紅海の円盤」なるまるい物体に触れることができるだろう。こちらはある工程を通じて、異世界を見ることができるオブジェクト。ゲーム内でその使用法がいかに反映されるかは気になるところだ。
攻略に有効活用できそうなSCPとしてはSCP-914「ぜんまい仕掛け」が挙げられるだろう。巨大な機械装置で、放り込んだものを何でも改造して「すごく良く(あるいは逆に)」してくれるひみつ道具的オブジェクトだ。その辺のキーカードを入れれば、最高レベルのセキュリティを解除できるマスターキーとして出力されるかもしれない。このほか、アップデートに従い出演するSCPは追加される見込みとのことだ。
なおプレイヤーの所属たる「Dクラス職員」は、実は財団における体のいいモルモットである。人権はほぼないため、施設内の機動部隊に見つかってうっかり撃たれないように注意されたい。またゲームでは自分のほかに、ふたりのDクラス職員とともに行動することになる。仲間をおとりとして利用するか、助け合って脱出を目指すかはプレイヤーの判断に委ねられるという。SCP財団を主題としたゲームといえば2012年の『SCP – Containment Breach』がよく知られているが、同行者の存在により異なるゲームプレイが期待できそうだ。
『SCP: The Foundation』は8月28日より、PC(Steam)向けに配信予定とされている。価格は無料。早期アクセス版はすでにフルで遊べる状態であるが、小さなバグがいくつも存在する状態だという。開発を進めるにあたりコンテンツを増やしていくほか、モデルやテクスチャの質を上げていくそうだ。