パブリッシャーのSmashGamesは8月4日、村生活ゲーム『Littlewood』を正式リリースした。対応プラットフォームはPC/Mac/Linux(Steam)で、価格は1520円。
『Littlewood』の舞台の村は、かつて邪悪な魔法使いに脅かされていた……のだが、それも今は過去の話。主人公の活躍により、世界はすっかり平和を取り戻していた。これからやらなくてはならないのは、寂れてしまった土地を復興すること。記憶を失った英雄である主人公は、かつての仲間に助けられながら町おこしをするのだ。「めでたしのその後」というストーリーラインに似つかわしく、温かみのあるドット絵や明るく穏やかな音楽がリラックスを誘うゲームとして好評を博している。Steamレビューステータスは「圧倒的に好評」となっている。
ゲーム開始時点ではできることは多くない。まずは心優しい少女Willowの指示に従って自分の家を建ててみよう。材料は最初から提供されているので、建築画面からマップの好きな場所をチョイスすれば簡単に家ができる。特にメリットはないが、幼なじみポジションにときめくならWillow宅の隣に建てるといい。その後同じくかつての仲間、お調子者だが気のいい少年Daltonなども加わり、彼らの家や店を作れるようになっていく。雑貨屋ができれば、ツルハシやグローブなど採集に役立つ基本的な道具が揃うはずだ。
ここから徐々にできることが増えていくのが楽しいところ。ひととおりのツールを持って街を見回してみると、それだけで木材・岩石・雑草など素材の宝庫に見えてくる。はじめの数日間は街中の資源伐採に時間を費やすことになるはずだ。進みにくい場所があれば、カスタム画面で土地の形ごと変形させられるのも勇者の特権。なお本作における時間経過の概念は、主人公のスタミナゲージによって決まる。採集など何かアクションを起こすたびに疲労が溜まっていくため、くたびれたら自宅ベッドに戻って休むのを忘れずに。野宿すると翌日の体力が目減りしてしまう。なお、マップ上のどこにいてもメニューからすぐ帰宅できるのが嬉しいデザインだ。
市場を作れるようになったら、街中で確保したアイテムを売り場で販売してみよう。木材や岩石のような素材系より、ひとまず雑草を売り物にするといいだろう。序盤はこれが主な金策となるはずだ。その後住民を少しずつ増やしつつ、村長としてのマイオフィスも構えることになる。ここでは貨幣を消費して、素材のドロップ率アップなどのカスタマイズができるようになる。採集してお金を溜めて、溜めたお金で採集しやすくして……というサイクルを繰り返そう。
また気球の発着場ができれば探索の幅がぐっと広がる。森では魔法の力を秘めた木材や、洞窟では貴重な鉱石などが採掘できる。集めた素材は村の施設で精錬すれば建築用の素材にすることが可能だ。また外の世界を歩き回ることで、新たな住民と出会うこともあるだろう。採掘・釣り・商売など主人公のあらゆる能力はレベルアップできる。黙々と素材を集めているだけでも経験値が溜まっていくため作業のモチベーションになるだろう。収集に精を出しつつ、村では住民と話したり住居の希望を叶えたりして絆を深めていこう。いずれ仲間たちの知られざる秘密に迫ることもあるかもしれない。はじめは無人島ばりに何もない村だが、発展させれば旅人で賑わう一大都市になる。復興を目指してのんびり自由な生活を楽しもう。
採集とクラフトを繰り返すシステムは、ともすれば単調になりがちだ。しかし徐々に育成される能力でできることが増えたり、毎日繰り返される中で少しずつ住民との関係が変化していったりと、スローなテンポの中を維持しつつ飽きのこない作りが好評のようだ。目的達成に追われることのない、リラックスゲームとして手を出してみるのもありだろう。『Littlewood』の対応プラットフォームはPC/Mac/Linux(Steam)で、価格は 1520円となっている。