PS4『ゴースト・オブ・ツシマ』で、死体に関する怪奇現象が発見され“恐れられる”。頭なく這いつくばる敵の姿は、現実か幻か


PS4向けに発売中の『ゴースト・オブ・ツシマ』にて、恐ろしげな怪奇現象が、確認されているようだ。本作では、大作オープンワールドらしいNPCの不思議な挙動も、味のひとつ。しかしその中には、どこまでが仕様どおりの挙動で、どこまでが不具合なのか、判別できないものもあるだろう。今、ある怪奇現象が、熟練のプレイヤーを震え上がらせている。なお、本稿には『ゴースト・オブ・ツシマ』のゲーム中盤に解禁されるネタバレ要素と、若干の残虐表現が含まれているので、留意して読み進めてほしい。








今恐れられているのは、「頭なき死体が動く」というもの。現象としてはその描写のとおり、頭のない敵が這いつくばるのだ。一般的には、頭部にある脳は神経を介して筋肉とつながっており、頭部がない状態では身体を動かすことが難しい。しかし『ゴースト・オブ・ツシマ』にて、頭を失った敵が動くという怪奇現象が発生しているのだ。以下が、この現象を弊誌向けに報告したUNI氏による映像である。

本作の敵は、体力をすべて削りきっても、瀕死による這いつくばり状態になる時がある。■ボタンを押して確実に始末することで、気力が回復するシステム。一方で、物語がある程度進むと、「斬首」が可能になる。隊長格の敵を闇討ちすると、首をはねるような演出が入り、そのまま特別な力を得ることになる。残虐で爽快な一面を持ちつつ、冥人として恐れられる仁が、闇に染まっていることを強調する、重要なシーンである。

この「這いつくばり」と「首はね」が共存した結果、首をはねたはずの隊長クラスの敵が、頭を失ってもなお這いつくばるという、恐ろしい現象が発生しているようだ。UNI氏以外の数多くのユーザーがこの現象を確認。どのユーザーも、動画を投稿しながらもその現象を恐れていることを示す一文を添えている。斬首したはずの敵が足元で動いていれば、かなり恐ろしい。頭がなくなっても身体が動くことはありうるとの見方もあるが、死んだ敵たちの動きは能動的。死体の動きとしては、あまりにも気味が悪い。

https://twitter.com/kurokami_lab/status/1286295257471021061

面白いのは、この現象は不具合である可能性が高いとはいえ、この世界で起こり得そうである点だ。『ゴースト・オブ・ツシマ』は、対馬を舞台にしているものの、ちょっとしたファンタジー要素も織り交ぜられている。祟りや怨霊、呪いといった要素が登場し、時には霊らしき敵とも対峙する。すべての部分において、リアリティが追求されているわけではない。頭なき敵が動くという怪奇現象が起きても不思議ではない。

もっといえば、『ゴースト・オブ・ツシマ』自体には仕様であるのか不具合であるのか、ひとえに判断できない不思議な現象が数多く確認されている。察するところに、その多くが不具合であることが濃厚。ただし、その不具合のような現象も深めて話題性を獲得しつつあるのだ。たとえば今話題の「石川ストック」は、今SNSで大きな反響を呼んでいる。

というのも、石川先生はゲーム内でのあまりの破天荒ぶりにより、「パワハラ先生」など散々なニックネームがつけられ、ちょっとしたネットミームになっている。渋い外観と声に反して、たびたび性格難を見せる石川先生。そんな偏屈な先生が矢のストックにされるという、やや間抜けな展開がSNSなどで受けているのだろう。

『ゴースト・オブ・ツシマ』における愉快な現象は、単なる現象のひとつとして捉えられるのではなく、世界観とコンテクストの面でつながりを持つケースが多い。そうした意味では、頭なき隊長が這いつくばる現象は、たとえ不具合であったとしても、随所でホラー要素を見せる『ゴースト・オブ・ツシマ』らしい演出のひとつだと、言えるかもしれない。