『幻想水滸伝』シリーズの元クリエイターによる新作JRPG『百英雄伝』Kickstarter成功。1億円超えを果たし、PCとコンシューマー機向けに発売決定
『幻想水滸伝』シリーズなどの元クリエイターが制作する新作JRPG『百英雄伝』のKickstarterキャンペーンが本日7月28日午前1時にスタートした。開始後にはKickstarterのサーバーが一時ダウンするほどの盛況ぶりをみせ、約2時間で50万ドルもの出資が集まり、早々に最小目標額が達成された。さらにスタートから約7時間後には、9000人を超えるバッカーからの出資によって100万ドル(約1億円)を達成。PCとコンシューマー機向けに発売が決まった形。現在も出資の勢いは全くとどまらず、12000人を超えるバッカーから140万ドルを超える出資額が集まっている。
『百英雄伝』は、『幻想水滸伝』『幻想水滸伝Ⅱ』のディレクター・シナリオライターである村山吉隆氏を代表とするRabbit & Bear Studiosが開発するRPGだ。人・獣人・エルフなど、多種多様な種族が共存する「オールラーン大陸」を舞台に、100人以上の登場人物が複雑に絡み合う物語が展開される。諸国連合出身の少年である主人公ノアは、武者修行の一環として、友好関係にある帝国ガルディアが行っていた魔導レンズ探索の任務に参加。おなじく任務に参加する帝国貴族出身のセイと出会い、それぞれの理想や志を知り、やがて立場を越えた友情を結ぶ。しかしながら、探索中に見つかる「至宝」が帝国と諸国連合間の戦争の発端となる事をノアたちはまだ知らなかった。やがてノアとセイの二人は運命に導かれ、新たな戦乱の世で、それぞれの正義と真実を探し求めることになる。
本作では、最大6名のユニットが、ターン制バトルを行う。敵となるのは、ルーンゴーレムやドラゴンなどのクリーチャーだ。各ユニットのコマンドを選択していくことで、2Dピクセルアートで精細に描かれるキャラクターの躍動的なアニメーションと、美麗な3D背景グラフィックスを融合させた独創的なバトルシーンが展開される。各キャラクターは成長することで「AIコマンド」を習得。戦闘中に使用するAIコマンドはカスタマイズ可能で、コマンドを連携させることで効果を発揮するキャラクターも存在するようだ。
75万ドルのストレッチゴールを達成したことで、拠点となる城塞都市の成長システムも実装される。城壁を築いて敵の侵入を防いだり、武器開発や兵力の確保、農業を行って穀倉を建設、鍛冶屋やレストランなどのビジネスを発展させて特産品を作ることができるようだ。また125万ドルのストレッチゴールも達成しており、料理関連システムの搭載も決定している。
本作は、2022年秋頃のリリースを予定。対応プラットフォームはPCをはじめ、Xbox One/Xbox Series X/PS4/PS5、そして任天堂の次世代機向けに対応予定。任天堂プラットフォームへのリリースについては、「任天堂の最新機が“Switch 2”のようなもので、すべてのプラットフォームで同じような品質とゲーム体験ができるようなものになることを願っています。最終的に新しいコンソール版のブランチを作成する段階までに任天堂から新規コンソールの発表がなかった場合、テクスチャ変更とコードの書き換えという大きな課題をクリアするなどの解決策を最大限模索し、そのプラットフォームに誓約してくれたバッカーの皆様に誠意ある対応を心がけて参ります」と言及されている。
なお、Kickstarterキャンペーンは2020年8月29日まで行われる。支援額に応じたリワードも用意されており、4000円以上の出資で本作ダウンロード版と公式Discord サーバー上の専用称号が、6000円以上の出資で本作パッケージ版と公式Discord サーバー上の専用称号に加えてベータアクセス権が付与される。それ以上の出資額に対するリワードには、桜庭統氏やなるけみちこ氏、光田康典氏率いるプロキオン・スタジオも楽曲制作に参加する本作のサウンドトラックやアートブック、「ゲーム内にあなたの猫を登場させる権利」などが用意されている。興味のある方は、Kickstarterページをチェックしてみてほしい。