悪夢ホラー『ネバーエンディングナイトメア』Nintendo Switch版来週配信へ 。開発者が患った「強迫性障害」と「うつ病」の苦しみの世界描く

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弊社アクティブゲーミングメディアのインディーゲームブランドPLAYISMは7月30日、2Dホラーアドベンチャーゲーム『ネバーエンディングナイトメア(Neverending Nightmares)』Nintendo Switch版を配信開始する。すでに7月22日よりあらかじめダウンロードが開始されており、価格は1480円だ。


本作は、精神病によって創りだされた悪夢の中を探索する心理的ホラーゲーム。開発者であるMatt Gilgenbach氏自身が強迫性障害とうつ病を経験しており、そのときに見た精神世界が生々しく再現されている。主人公のトーマスは自宅の寝室で悪夢から目を覚ます。彼の前に現れるのはガビィという少女だ。あるときは妹として、あるときは妻として現れる彼女を追いかけるトーマスだが、何度もガブリエルの死に直面しては悪夢に囚われる。いったい何が現実なのかわからないまま、トーマスは精神世界をさまようのだ。


見慣れたはずの家や近所の森は黒いペン画で描かれ、絵本作家エドワード・ゴーリーを思わせるビジュアルとなっている。時おり目に入る血痕や、あるいはもっと酷いものは真っ赤な色彩で表現され、見る者に強烈な印象を与える。夢の世界にはトーマスの安全を脅かす存在が数多く存在し、醜い巨人や精神病患者などから逃げ惑うことになる。身を守る術をもたないトーマスは極めてか弱い存在だ。ダッシュすれば苦しげに息が上がり、散らばったガラス片を踏めば傷口から血を流す。何より最大の敵はトーマス自身が見る幻影だ。侵入的想起に苦しめられる彼は、絶えず自らを傷つけるイメージに取り憑かれている。目を覆いたくなる痛々しいビジョンが何度もよぎり、プレイヤーもろとも追い詰めていくだろう。

悪夢の世界を脱出し、現実で目を覚ますことが本作のゴールとなる。しかし結末は3種類用意されている。果たしてトーマスは何者で、ガビィは彼にとってどんな存在なのか。どの回答を選びとっても不安に満ちた幕引きとなり、忘れがたい余韻を残す作品となっている。


なお弊誌ではかつてGilgenbach氏にインタビューをしている。自身の病を描く困難さや、作品で届けたいメッセージなどが詳しく語られているため、気になる人はいちど目を通して見てほしい。Gilgenbach氏ひきいるInfinitop Gamesはその後、本作の精神的続編となるフィリピン民話ホラー『Devastated Dreams』の開発を進めていた(関連記事)。こちらのKickstarterは達成とならなかったが、「大きな学びを得たため失敗だとは思わない」と前向きなコメントを残している。今回のNintendo Switch版発売を機に、同氏の制作活動へ新たな動きがあることを期待したいところだ。

『ネバーエンディングナイトメア』はニンテンドーe ショップにて、7月30日に配信予定。すでにあらかじめダウンロードが可能で、価格は1480円となっている。このほかの対応プラットフォームはPC/Mac/Linux(Steam/Playsm/GOG/Kartridge)、PS4/PSVita、iOSなどがある。すでに本作を遊んだという人は、Pixivコミックのコミカライズ版を読んでみても面白いだろう。

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