『真・女神転生V』の主人公らしき人物が、全世界の(一部)ユーザーに刺さりファンアートが生まれまくる。終末系ド美少年
アトラスは7月20日、『真・女神転生V』の新情報を公開。2021年に全世界同時発売すると発表した。2017年10月にNintendo Switch向けに発表されたものの、音沙汰のなかった作品。開発の先行きが危ぶまれたが、発売時期が2021年に決定されたと共に新映像が公開された。映像にうつる主人公らしきキャラクターデザインが、どうやら一部ユーザーにとても好かれているようだ。
新映像では、悪魔が「汝らが崇める神は死んだ」と宣告。悪魔は続けて「秩序が崩れ、混沌が世界を覆う」とし「その混沌の中から真の再生が、未知なる未来が生まれる」とも付け加えている。そしてこの映像では、ひとりのキャラが映し出されている。このキャラの容姿が注目を集めているわけだ。学ランのような服を着ているこのキャラは、おそらくであるが主人公だろう。
キャラの顔つきはというと、かなり麗しい。眉間は狭く、まつげがとても長い。また制服については一見シンプルだが、よく見れば白い模様が入っておりかなり派手。短髪と学ランという男性的な要素を見せつつも、麗しく華やかで女性的。前髪の切り方はやや独特で、セルフカットのようにも見える。この謎めくキャラは、かっこよさもかわいさも持ち合わせる、中性的なキャラクターデザインに仕上がっている。
この、まだ主人公であるかどうかもわからないキャラが、全世界ですでに人気を呼んでいるのだ。Twitterのハッシュタグ#smtv(Shin Megami Tensei V)においては、国内外から同キャラの画像とファンアートが大量に投稿されている。海外ユーザーのRq氏は「メガテン5の主人公がかわいすぎて見ずにはいられない」と興奮のコメント。「変わった髪型に、青と灰の目。長いまつげに服装。見たまんま、完璧だよ」と絶賛している。単に麗しいだけでなく、どこか影を見せるクールさもまた、魅力のひとつとなっているのだろう。Twitterだけでなく、TumblrやDeviantArtといった創作系のSNSを見ても、『真・女神転生V』の名もなきキャラのファンアートが数多く投稿されており、人気を博していることがわかる。
そもそもの話、このキャラが男であるかもわからない。女性という可能性もある。性別不明で、主人公かどうかもわからないキャラにやたらと人気が集まっているという経緯を考えても、かなり異質で魅力あるデザインなのだ。このキャラへの考察はすでに始まっており、Twitterユーザーまっほ氏は、同キャラが持っていた小説が岩波文庫の「失楽園」ではないかと予想している。
本のデザインや文字レイアウトを見ると、それらしく見える。ただし、岩波文庫の装丁はどれも唐草模様のデザイン。文字部分が見えない以上は「失楽園」であるか断言できないものの、岩波文庫らしき本を読んでいたことには間違いなさそうだ。本のカバーを外す派の読書家である。そうした特徴からも、性格が見えてくるかもしれない。なお同キャラのデザインについては、金子一馬氏派と土居政之氏派、そして副島成記派が出ており、どのクリエイターが手がけたか議論されている状態だ。
もちろん、日本からも数多くの反応が生まれていたことも付け加えておきたい。美的感覚は、文化の壁を超えるということだろう。『真・女神転生V』は2021年にNintendo Switch向けに発売予定だ。