近世剣戟アクション『Hellish Quart』発表。『ウィッチャー3』アニメーター担当歴のある開発者が一人で作る


ポーランドのゲーム開発者KuboldことJakub Kisiel氏は7月18日、17世紀のポーランド・リトアニア共和国を舞台にした剣戟デュエルアクション『Hellish Quart』を発表した。剣術による決闘を題材としたゲームであり、剣と剣のぶつかりあいを物理ベースでリアルに描写。戦闘中もラグドール効果をオンにしており、キャラクターアニメーションは、フェンシングの技をモーションキャプチャーしているという。

プレイヤーは1対1の決闘に挑む複数の勇士たちから一体を選び、サーベル、レイピア、ブロードソードといった武器を操り、命を賭した戦いに挑む。モーションキャプチャーや物理ベースのアクションによるリアルな剣戟を目指しており、キャラクターの衣類に関しても3Dスキャンを活用。17世紀当時のファッションを正確に描こうとしている。

ゲームプレイに関しては、コントローラーの4つのボタンで攻撃。それぞれ異なる攻撃角度をあらわしており、ボタンを組み合わせることによって特殊攻撃やコンボを繰り出せる。攻撃していない間は自動的に防御の姿勢に入り、敵の剣撃を防ごうとする。一撃が致命傷となり得る中、勝つためには読み合いと技術、反応速度と機知が重要になってくる。


コンテンツとしては、シングルプレイキャンペーン、アーケードモード、ローカルマルチプレイモードを実装予定。ザポロジアン・コサックやポーランドのフサリア騎兵、タタール人、オスマン帝国の歩兵軍イェニチェリ、スウェーデンの胸甲騎兵、フランスのマスケット銃兵といった、17世紀の兵士たちが相まみえる。

同作を手がけるのは個人開発者のKuboldことJakub Kisiel氏。過去にはPeople Can Flyにて『Bulletstorm』や『Gears of War: Judgement』のリード・アニメーターを担当。CD Projekt Redの『ウィッチャー3 ワイルドハント』では、シニア・アニメーターとして主人公ゲラルトのアニメーションを担当した経歴の持ち主である。現在は個人開発者として活動するほか、Unreal EngineおよびUnity向けのアニメーションセットを販売している。キャラクターアニメーションおよびモーションキャプチャーの分野に強い人物であり、『Hellish Quart』はそうしたKisiel氏の強みを活かしたインディーゲームと言えるだろう。

Hellish Quart』はSteamにて早期アクセス配信予定。戦闘スタイルが異なる5体の操作キャラクター、5種類のアリーナ、ローカル対戦とアーケードモード、ストーリーモードのティザーなどが実装された状態で配信される。早期アクセス期間は約1年を予定しており、正式リリース時には12体の操作キャラクター、12種のアリーナ、6段階の難易度、そしてストーリーモードの完成版が実装される見込みだ。