終末世界とクルマのARPG『Gripper』発表、7月31日にはSteamにて無料デモ配信へ。巨大な機械を狩り失った妹を取り戻せ

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ロシアのインディースタジオOctoBox Interactiveは7月16日、アクションRPG『Gripper』を正式発表し、アナウンストレイラーを公開した。SteamにてPC向けに2021年のリリースを予定している。また7月31日には無料デモの配布が開始するという。

舞台となるのは荒涼たる大地が広がる不毛の世界だ。ここではアンドロイドたちが幅を効かせ、人間を焼き払うことで祝福する奇妙な行為を続けていた。それゆえこの地では誰もが何らかの傷を負っており、主人公「None」とその妹も例外ではない。特に妹は聴覚を失っていたが、それでもふたりは農場で慎ましく幸せに暮らしていた。だがあるとき何者かが彼らのもとを襲撃し畑を焼き払ってしまう。混乱のさなか妹は行方不明となる。Noneのもとに残されたのは、ワイヤーフックの取り付けられたオフロード車が1台のみ。彼は車を駆り、妹の声を追って荒野の旅に出る。


道中には硬い装甲をもつ多脚戦車をはじめとした機械の敵が立ちはだかる。主人公の武器となるのは車に取り付けられたワイヤーフックだ。相手の弾幕をかわしながら、フックで辺りのガラクタをつかんで利用しよう。たとえば灯油の入ったドラム缶を投げつければ爆弾として利用できる。素材を集めて、敵を殲滅するための武器を備えよう。なお、こうしたアクションには常に物理演算が関わってくるとのこと。遠心力など正確な物理法則が描写されそうだ。

たとえばボスと戦う際はフックを相手に引っかけ、その身を引き裂くことができる。相手の兵装を奪って利用することで敵を蹂躙するのだ。11体の巨大なボスを倒してハートを引きはがすことで、新たなアビリティを獲得することができる。なおトレイラーで意味深に登場する「HOLD YOUR HEART」という文言や研究所で培養液漬けになっている心臓を見るに、「ハート」が本作のキー要素であることがわかる。


世界には11種類のエリアが用意されており、乾燥した砂漠地帯から秘密のラボらしき怪しい施設、氷漬けになった極寒の地などさまざまなロケーションが用意されているようだ。大地に埋まる巨大な生物の骨や、文明の残滓と思しき人間をかたどった石像(なぜか点滴チューブにつながれた姿)など、奇妙で謎に満ちた舞台が待っている。パズルを解いて暗号を解読する場面もあるようで、秘密の断片を集めることで世界の歴史を紐解くことができるという。収集要素としては他にも、隠された像を集めることで、キャラクターが背負った悲劇を垣間見ることができるそうだ。また、リズムに合わせてアクションするミニゲーム要素も存在。本作のサウンドには、エスニックとロックをかけ合わせた音楽が特徴のグループKill the Barber!をはじめ多数のアーティストが参加している。


本作は、ハンデを負った人がいかに生きるかを学ぶ物語だという。耳の聞こえない歌い手である妹のほかにも、急激に老化してしまった子どもや、苦悩する人工知能と出会うことになる。そして主人公None自身も義碗であるほか、音楽中毒を患っていて常にヘッドホンを身につけているようだ。「マッドマックス」と『ゼルダ』の血を引くと謳う『Gripper』。「人間愛、許し、そして裏切り」を描く本作がどのようなドラマを紡ぎ出すのか注目だ。

本作は7月31日よりSteamにて、無料デモの配信をスタートする。「Prologue」と題されている通り、最初のチャプターを遊ぶことができるという。ゲーム本編のリリースは2021年を予定している。

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生存力の低いのらくら雰囲気系ゲーマーです。熾烈なスコアアタックや撃ち合いを競う作品でも、そのキャラが今朝なに食ってきたかが気になります。