『Dead Cells』大規模なバランス調整を試みる「Update of Plenty」PC向けに配信開始。売上300万本を突破し、さらに拡充調整はかる

 

インディースタジオMotion Twinは7月2日、ローグヴァニア・アクションゲーム『Dead Cells』の売り上げが300万本を突破したことを明らかにした。本作はPC/Nintendo Switch/PS4/Xbox Oneおよびモバイル向けに販売中。2017年5月の早期アクセス開始からおよそ3年で、さらなる大台に到達した形だ。

また本作のPC版向けには、本日7月2日から大型アップデート「Update of Plenty」が配信開始された。今回はステージや敵キャラクターなどの追加はなく、主にバランス調整となっている。そう聞くと地味かもしれないが、調整項目は多岐にわたり、またこれまでの仕様に大きく手を入れられた部分も多いため、プレイするとさまざまな変化にすぐに気づくことだろう。

まずは武器の調整について。本作には多数の武器が収録されているが、実際のところ強すぎて人気があったり、あまり使用されていないものもあったそうだ。そこで、より幅広い装備の組み合わせを楽しんでもらえるように調整が実施されている。その一環として、クロスボウ系の遠距離武器はすべて両手持ち武器に変更され、盾やもうひとつの武器を同時装備することはできなくなった(「音速のクロスボウ」は「音速のカービン」に名称変更され対象外)。

これに合わせて、新たに「バックパック」が装備スロットに追加。クロスボウを装備している際に片手持ち武器/盾を入手した場合、このバックパックにしまっておける。そして、また別の片手持ち武器/盾を入手し装備した際に、バックパック内の装備をもう片方の手に装着できるという仕組みだ。武器の持ち替え時に不利にならないような配慮だと言えるだろう。

また、たとえば「ヘヴィクロスボウ」では、両手持ち武器化によって余った攻撃ボタンにリロードが割り当てられ、これをおこなうとクリティカルの矢に変化する。そのほかにも、「リピータークロスボウ」の場合は矢をまとめて射ることができ、「氷のクロスボウ」では長射程攻撃といったように、武器によって異なるアクションが割り当てられている。

経済面におけるバランスも調整された。従来は、ステージを進むにつれ入手できるお金もショップでの販売価格も跳ね上がっていったが、これは撤廃。ショップのアイテム価格も調整され、陳列アイテムのランダム入れ替えは無料化された。こうした調整は、ショップで販売される回復系アイテムが非常に高額に設定されていることで、ゲームプレイに影響を及ぼしていたためおこなわれた。つまり、体力回復の機会が限られる高難易度でのプレイ中には、その回復アイテム目当てに出費を抑えなければならなかったため。そのほか、ショップでは装備の種類ではなく、ステータス別にアイテムが並ぶように変更されている。

数少ない追加要素のひとつとしては、「Shocked」と呼ばれるDoT(時間ダメージ)が挙げられる。これはショックを受けた敵だけでなく、その周囲にいる敵にもダメージが伝播していく特徴がある。また従来からあるDoTについては、「出血」では効果が重なった際にダメージを一気に与えるようになり、「毒」にて敵が死んだ場合、周囲に毒を撒き散らすように変更されている。

今回の「Update of Plenty」アップデートでは、ここに挙げた以外にも多数の項目について調整が実施されている。詳しい内容はパッチノートを確認してほしい。なお、ゲーム内では一部日本語化が追いついていない部分も存在するが、すぐに対応する予定とのこと。またコンソール版向けには、今後数週間以内に同アップデートを配信するとしている。モバイル版については時期未定とのことだ。