スペインのデベロッパーAnima Projectは7月1日、オープンワールドアクションRPG『Anima: Song from the Abyss』を発表した。本作はテーブルトークRPG「Anima: Beyond Fantasy」の世界観をもとにした、デジタルゲームシリーズ最新作。対応プラットフォームはPC/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X/Nintendo Switchとなっており、次世代機向けのリリースも予定されている。
『Anima: Song from the Abyss』は、広大なファンタジー世界「ガイア」での冒険を描く、三人称視点のアクションRPGだ。主人公は騎士団、ヘブンオーダーの一員。ある日のこと、帝国軍の飛行船に乗っていた主人公は奇妙な出来事に見舞われる。なんと自分以外の乗組員の姿が突然消えてしまったのだ。混乱に陥るなか、主人公は船内に積まれた古代のアーティファクトの死守に腐心する。
そんななか、主人公は意図せずしてアーティファクトの力を解放してしまう。それにより、伝説の魔女が復活。大災害を引き起こし、飛行船は深淵に墜落しつつあった。そして魔女は主人公にこう呟く。「私のために歌ってくれませんか?」。魔女が主人公の救済と引き換えに、協力を求めてきたのだ。そうしてひとりの騎士と魔女の運命が交差した時、物語は動き出す。プレイヤーは謎多き魔女とともに、彼女がアーティファクトに閉じ込められた理由、そして「アビス」と呼ばれる地にかつて存在した古代文明を破滅に向かわせたものの正体を突き止めることとなる。
本作のゲームプレイでは、多様な環境で構成されたオープンワールドを探索していく。ワールド内では巨大なワームや伝説級のモンスターなど、さまざまな敵と戦闘。現在公開中のスクリーンショットには、ドラゴンのようなボスと戦う姿も。これらの敵との戦闘ではリアルタイムアクションが展開されるようで、直感的なバトルを味わえるという。またバトルシステムにはRPG要素も取り入れられており、操作キャラクターのレベリングやスキルの取得、そして武器の強化なども可能。幅広いプレイスタイルでスタイリッシュな戦闘を楽しめそうだ。
そして本作における大きな特徴のひとつとなるのが、操作キャラクターの切り替え機能だ。本作の物語は前述したとおり、一介の騎士と伝説の魔女、2人を中心に紡がれていく。ゲームプレイの中ではこの2人を自由に切り替えることが可能。両者の具体的な性能については現時点で明かされていないが、スクリーンショットでは剣を背負う騎士、そして鎌を振るう魔女の姿が確認できる。それぞれまったく異なる戦闘スタイルとなっているのだろう。開発元によると、騎士と魔女の切り替えを駆使することでダイナミックなゲームプレイを楽しめるようだ。
もちろん操作キャラクターのほかにも、ゲームを進める中では個性豊かな人物たちとの出会いが待っている。本作ではそうしたキャラクターたちと絆を深めることもできるという。またエンディングについては分岐システムが採用されているようで、物語の中でプレイヤーがおこなってきたアクション次第で結末は変化するとのこと。戦闘だけでなく、鮮やかなアニメ調グラフィックで描かれるストーリー面にも期待がかかる。
本作を開発するAnima Projectは、スペインのバレンシアを拠点とするインディースタジオ。全3名という小規模な体制ながら、これまでには『Anima Gate of Memories』『Anima: Gate of Memories – The Nameless Chronicles』をリリース。またAnima Projectの一員Carlos Blas Garcia Aparicio氏は、テーブルトークRPG「Anima: Beyond Fantasy」の作者でもあり、最新作『Anima: Song from the Abyss』および過去作品は、いずれも同ゲームブックの世界観を汲んだものとなっている。ハイファンタジーなアートが特徴的で、その部分は今回発表された新作にも色濃く反映されていることだろう。
西洋ファンタジーの世界をベースとしつつも、和風RPGのような鮮やかなグラフィックが目を引く『Anima: Song from the Abyss』。国内プレイヤーにとって、新しくも馴染みある和洋折衷なゲームプレイが楽しめそうだ。そんな本作はPC/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X/Nintendo Switch向けのリリースが予定されている。なお発売日については、現時点で明かされていない。