『Townscaper』Steamにて早期アクセス配信開始。クリックで理想の水上都市を作っていく

個人開発者Oskar Stålberg氏は7月1日、『Townscaper』をSteamにて早期アクセス配信開始した。『Townscaper』は、シンプルなまちづくりシミュレーションゲーム。

個人開発者Oskar Stålberg氏は7月1日、『Townscaper』をSteamにて早期アクセス配信開始した。価格は620円で、日本語字幕・UI表示にも対応している。早期アクセス期間は、約4か月が予定されている。早期アクセス期間中には、メッシュエクスポート機能やgifレコーダー、フリーカメラ機能などが実装予定だ。

https://twitter.com/OskSta/status/1277991976135204865

『Townscaper』は、シンプルなシミュレーションゲーム。ツールと表現するほうが妥当かもしれない。なにもない水上を舞台に、プレイヤーはエリアを築いていく。色を指定し任意のマスをクリックすることで、選択したマスに該当色のエリアが誕生。クリックを重ねていくことで、街が作られていくわけだ。

本作の特徴は、クリックで生成されるエリアの性質が、周囲の環境によって変化するという点。なにもない場所にエリアを作れば平たい土台ができ、土台を並べていけば広場ができる。細くエリアをつなげていけば港ができるし、狭いエリアだけを高くしていけば塔ができる。独自のアルゴリズムによって生成される土地は、時に平地に、時に家に、時に高台へと変化する。また特定の条件が揃えば、家に装飾が施されたり、屋根に鳥がとまったりと、さまざまな演出が加えられる。同じ色と違う色とでは並べた際の挙動が異なっており、色をまぜこむことで、さらに複雑な街並みを生み出せるだろう。

ただし本作は、こうした景観を作り出すことそのものがゴールである。都市を作った後、その都市が発展していくことはなく、作って、それで終わり。水上都市のデザインをすることそのものが、ゲームの目標である。この部分を理解していなければ、購入後落胆してしまうかもしれない。Steamストアページにも「瞬時に街を生成するためのツール」「ゴールは存在しません」「ゲーム性もありません」とはっきりと記載されている。理想の都市を作り、そのデザインをSNSなどで見せびらかす、といった遊び方が楽しいのかもしれない。メニューに「元に戻す」「やり直し」という項目があるように、ペイントツールのような性質も強い。

開発者であるOskar Stålberg氏は、かつてUbisoftでテクニカルアーティストとして活躍し、最近ではリアルタイム防衛シミュレーション『Bad North』のアートとプログラミングを担当したクリエイター。アートとテクノロジーの融合を持ち味としており、本作にもそうした同氏の哲学が反映されている。

美しいビジュアル、心地よいサウンドエフェクト、クリックするだけでどんどん拡大されていく街。インタラクティブなツールとも表現できる『Townscaper』は、水上都市に憧れる人々にとってお気に入りのツールになるだろう。『Townscaper』は、Steamにて620円にて早期アクセス配信中だ。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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