ゲーム実況者であるGuy “Dr Disrespect” Beahm氏が6月27日、TwitchからBANされたようだ。同氏のアカウントは現在、Twitchから消滅している。アナリストらの報道により、今回のアカウント停止は一時的なものではなく、永久BANであると噂されている。しかしDr Disrespect氏はSNSで沈黙しており、実際に何が起きたのか分からない状況だ。海外メディアKotaku、The Verge、Dexertoなどが報じている。
Dr Disrespect氏はTwitchで絶大な人気を誇る配信者。440万人以上のフォロワーと、Twitch内でも屈指の有料購読者数を誇り、配信は数万人が詰めかけることがもっぱら。これまで『Call of Duty』シリーズや『H1Z1』、『PUBG』などシューティングゲームを中心に実況配信し、確かな腕前と歯にもの着せぬ物言いが人気。サングラスに髭、カツラというエキセントリックな見た目も特徴だ。最近数か月は海外で人気が高いバトルロイヤルゲーム『Call of Duty: Warzone』をメインコンテンツに据えて活動していた。また同氏は今年3月にTwitchと複数年に渡る独占配信契約を更新していたことも記憶に新しい。Kotakuによると、その額は年間1000万ドル(11億円)にも及ぶという。
Dr Disrespect氏がTwitchからアカウント停止処分を受けた原因は、現在はっきりとは判明していない。ゲームジャーナリストのRod “Slasher” Breslau氏はTwitter上で、複数のソースからの情報をもとにDr Disrespect氏はTwitchから恒久的にBANされたと述べている。また連投するかたちで、DMCA(デジタルミレニアム著作権法違反)ではないとも投稿。なんらかの手違いでBANされたわけではない、ということだ。また海外メディアDexertoによると、Dr Disrespect氏のチャンネル購読者へ払い戻しも行われているそうだ。
Twitchはこの件に関して海外メディアKotaku、The Verge、Dexertoなどへメールを送っている。「配信者がコミュニティガイドラインと利用規約へ違反した証拠がある場合、当社は適切な措置を講じます。これはコミュニティ内の地位や名声に関わらずすべての配信者へ適用されます」とのことだ。Dr Disrespect氏がなんらかの規約違反をしたと読み取れないこともないが、文面はなんとも曖昧なもの。以下が引用となる:
As is our process, we take appropriate action when we have evidence that a streamer has acted in violation of our Community Guidelines or Terms of Service. These apply to all streamers regardless of status or prominence in the community
Twitch関連の大きなニュースといえば、複数のTwitch配信者がセクシャルハラスメントの告発を立て続けに行っている。Twitchは6月22日、ゲーム業界全体とプラットフォーム内でのセクシャルハラスメントの告発を受けて声明を発表。公式サイトでもこうした問題の調査を行っていくことを宣言していたばかりだ。また、過度な露出を行う女性配信者がいるとして訴訟も起きている。
TwitchからDr Disrespect氏のアカウントが消えた理由は依然として謎のままだ。同氏はTwitterやYouTubeなどを更新しておらず、Twitchも今回のBANについて明確に説明をおこなっていない。セクシャルハラスメントの告発、過剰に性的なコンテンツの訴訟と荒れているTwitch。ここにきてトップストリーマーであるDr Disrespectの永久BANの可能性と、連日大きな変化が起きており、物議を醸している。人気配信者がMixerへと移籍する中ではっきりと残留宣言をするなど、長年Twitchと蜜月状態だったDr Disrespect氏。同氏の未来は不透明なままである。