『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』最新ゲームプレイ映像公開。ソーの多彩な戦闘アクションや、各ヒーローの豊富なカスタマイズ要素を披露

 

スクウェア・エニックスは6月24日、オンライン番組「Marvel’s Avengers War Table」にて『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』の最新情報を発信した。開発を担当するCrystal Dynamicsのエディトリアル・ディレクター ケーシー・リンチ氏の解説とともに、最新ストーリートレイラーの公開、メインヴィランであるモードック(M.O.D.O.K.)の紹介、アドバンスド・アイデア・メカニクス(AIM)の紹介、そして協力プレイやウォーゾーンの初披露がおこなわれた。

主人公カマラと、悪役モードック

A-Dayの悲劇を受けて、サンフランシスコはインヒューマン病と有毒ガスの蔓延する隔離地域へと変貌。アベンジャーズは、国内に混乱をもたらす存在として忌み嫌われ、解散することとなった。そこで台頭したのがテック企業のAIM。創業者のジョージ・タールトンがインヒューマン病の治癒を掲げ、民衆の支持を獲得していった。

治療薬の模索と、世界を保護するアダプトイド計画を動かすタールトン。彼は自社の技術や民衆のインヒューマンへの恐怖心を利用し、「スーパーパワーを持つ者を信用してはならない」という言説を広めていく。その行き過ぎた執着心が、彼をモードック(Mental Organism Designed Only for Killing)へと変貌させた。AIMは社会の不安を操作し、モードックはその精神で機械を操作する。モードックは、1967年発刊の「Tales of Suspense」で初登場したヴィランだ。

そんなAIMに対し不信感を抱いたのが、主人公でありヒーローファンであるカマラ・カーン。Ms. Marvelとして2013年マーベル・コミックに初登場したキャラクターだ。授かった力によって手足がゴムのように伸びる、パキスタン系アメリカ人の少女である。タールトンこそがアベンジャーズの没落を招いた黒幕であるという証拠をつかんだカマラは、解散したアベンジャーズのメンバーと接触。そこからプレイヤーは、AIMを阻止しながらレジスタンスを再建すべく、各ヒーローに特化したヒーローミッションを体験していく。

ソーの多彩なアクション

今回の発表イベントでは、ソーのヒーローミッション「かつてアベンジャーズだった者…」の一部が公開された。普通の人間として暮らしていたソーが、再びハンマー(ムジョルニア)を手に取りAIM社の機械兵器と戦闘を繰り広げる。重・軽攻撃のコンボやシグネチャー攻撃、豊富な戦闘スキルを駆使。「War Table」の放送中には、Jason Aaron氏のコミック「The Mighty Thor」から影響を受けた「マニュアルターゲット」というスキルが紹介された。複数の敵をマークし、ムジョルニアを投げて一体ずつ撃ち倒していく遠隔スキルだ。そのほかハンマースピンやムジョルニアサイクロンといった近接スキルも披露されている。

なお本作のリード・コンバットデザイナーであるVince Napoli氏は、新生『ゴッド・オブ・ウォー』のリード・システム・デザイナーとしてクレイトスの戦闘デザインを担当していた人物(関連記事)。ハンマー使いであるソーの多彩なアクションには、Napoli氏の経験が活かされていることだろう。

各ヒーローは「アサルト、アルティメット、サポート」という3種類のヒーローアビリティを有している。アサルトはチャージ速度が速く、コンボに応じてチャージを分割・消費できるものもある。通常攻撃でヒーローメーターを貯めて、満タンになったら使用可能に。サポートは協力プレイやチームプレイ向けのアビリティ。ソーの場合は、「戦士の怒り」によって神々の力を溜め、近くにいるチームメンバーを一時的に無敵状態にする。アルティメットはチャージに時間がかかるものの、効果は絶大。ソーの「ビフレスト」は、通常割れないシールドを貫通して最大限のダメージを与える。

プレイスタイルや外見のカスタマイズ

プレイヤーが好みのプレイスタイルを選択できるよう、接近・遠隔・空中・地上攻撃のスキルが用意されており、それらの組み合わせにより自分だけのヒーローを組み立てられる。経験値によって新しいスキルをアンロックする仕組みであり、新しい技やコンボ、攻撃の種類を習得することで、各ヒーローの多様性を体感できるという。スキルだけでなく、ギアやパーク(PERK)、アーティファクトもゲーム進行に役立ってくる。ギアにはレア度やパークの概念があり、パークの中には「プラズマ」や「ガンマ」といった特別ダメージ効果を付与するものや、「縮小」といった敵の攻撃力・防御力を低下させるステータス異常効果を付与するものがある。

開発陣はプレイスタイルだけでなく外見のカスタマイズにも力を入れている。新しい衣装や、マーベルの80年の歴史を参考にしたクラシックな衣装など、各ヒーローごとに10種類以上の衣装を用意。キャンペーンミッションをクリアしたり「パターン」というアイテムを解読することで入手可能だ。ヒーロー特有の「アイコニックミッション」を完了しないと手に入らない衣装や、オンラインのマーケットプレイスでのみ入手できる衣装もあるという。そのほか、感情やエモート、ネームプレートの選択要素も存在する。

最大4人で挑むウォーゾーン

そして放送の最後では、シングルプレイもしくは最大4人での協力プレイに対応した「ウォーゾーン・ミッション」の様子が披露された。シングルプレイ時にはAIコンパニオンとともにミッションを遂行。ハブエリアとなるヘリキャリア「キメラ」のウォーテーブルからミッションを選択して出動する形式となっている。ジャーヴィスやマリア・ヒル、ハンク・ピムといったマーベルのキャラクターからミッションを引き受け、クインジェットに乗ってマッチメイキングおよび各種設定を選択を進める。

ウォーゾーンには探索向けのオープンスペースや、密集した室内エリアがあり、後者にはさまざまなチャレンジやボス戦、報酬が設けてある。ウォーゾーン・ミッションでは、敵のスタンメーターを満タンにしてから2人のヒーローでトドメを刺すといった連携技が出せるとのこと。なおミッションをこなしていくと、空中要塞であるキメラが再建・アップグレードされる。キメラ内では特殊能力を持つインヒューマンやAIMに抵抗する元SHIELD捜査官などから構成されるレジスタンスが活動しており、彼らに協力するとファクション評価が上昇。チャレンジやベンダーがアンロックされていく。

「Marvel’s Avengers War Table」よりキャプチャー

スクウェア・エニックスの新作『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』は、完全オリジナルストーリーにてアベンジャーズの活躍を描く、三人称視点のアクションアドベンチャーゲーム。シングルプレイに加え、最大4人でのオンライン協力プレイにも対応。マイティ・ソー、アイアンマン、ハルク、ブラック・ウィドウといった、おなじみのヒーローとして世界中で繰り広げられるミッションに挑戦。スキルやギアをアンロックして、プレイスタイルをカスタマイズしながら、世界をAIMやモードックの脅威から守るのだ。

対応プラットフォームはPlayStation 4/Xbox One/PC/Google Stadia。9月4日発売予定となっており、リリース後も新ヒーローやストーリーが無料で追加配信されていく。なおPlayStation 4版の購入者はPlayStation 5へ、Xbox One版の購入者はXbox Series Xへと無料アップグレード可能。PlayStation 4とPlayStation 5、Xbox OneとXbox Series Xのクロス世代プレイにも対応する(公式サイト)。PlayStation 5では、高速ロード、解像度やテキスチャの向上、レイトレーシング対応、DualSenseコントローラーの最新ハプティック技術、没入感を高める3Dオーディオなど、次世代機の恩恵を受けられるようになる。Xbox Series X/Stadia/PC版の特有機能については、後日発表されるという。