開発期間8年以上『RADIO THE UNIVERSE』ついに今冬リリースへ。執念じみたピクセルアートで描く荒廃世界
個人開発者6e6e6e氏は6月21日、『RADIO THE UNIVERSE』を2020年冬にリリースすると発表した。すでにitch.ioでは予約販売が開始されており、価格は19.99ドル。同ストアで購入すれば、Steam版リリース時にSteamキーが配布されるという。8年以上にわたり開発されてきた同作であるが、ついにリリースの目処が立ったようだ。
『RADIO THE UNIVERSE』は、ピクセルアートで描かれる2Dアクションゲーム。舞台となるのは、廃れた街。この街はロボットに制圧されたようだ。プレイヤーは名もなき女性として、この街と地下をさまよう。ゲームシステムとしては、『ゼルダの伝説』のような戦闘と探索システムをベースにしつつ、死ぬと経験値を失う「ソウルライク」システムを取り入れているという。広大なエリアが存在しており、それらはすべてセントラルハブにつながっている。アクションについてはプレイヤーの腕を問うものとなっており、ダッシュやジャンプ、ガードなどを用いて難所をくぐり抜け、敵との戦いに勝利するのだ。アビリティのアップグレードや多彩な武器も用意されるそうだ。
『RADIO THE UNIVERSE』といえば、長期間にわたって開発されていることで知られるタイトルでもある。さかのぼること2012年にKickstarterキャンペーンを実施し、3567人から8万1719ドルを集めることに成功していた。開発期間は確認できる範囲でも、8年に及ぶわけだ。6e6e6e氏ひとりで開発していることや、何度も作り直しされたことにより延期が重ねられてきた。本作の魅力は、美しく不気味な世界観。ノイズまじりのピクセルアートで描かれる世界は、世界の細かい部分からボスデザインまですべて凝らされている。トレイラー映像を見れば、そのこだわりが感じられるだろう。ゲーム自体はGameMaker Studio 1.4で開発されているとのこと。
今回公開されたトレイラーは“2020年のE3で公開されたもの”だそうだ。「E3会場は美しかったが電気が通ってなかったので、ノートパソコンで75回再生した」だの「会場は真っ暗で何も見えなかったが喝采の声は聞こえてきた」だの、動画説明文には怪文書じみた文言が並んでいる。公式サイトを下までスクロールすると、海の映像が流れ続けるなど、あらゆる点において異彩を放っている『RADIO THE UNIVERSE』。ついに2020年冬にリリースされるということで、待ちわびていたユーザーは楽しみにしておこう。