『あつまれ どうぶつの森』海外コミュニティは“プール演出”にかなりのお熱。日本人の「水へのこだわり」が海を渡る

 
Image Credit : raccoonlagoon / 任天堂

『あつまれ どうぶつの森』の海外RedditやTwitterにて「水を使ったデザイン」がちょっとしたブームとなっている。数多くのユーザーがお手製のプールコーデを披露し、注目を集めている。プールコーデとは、その名のとおりプールを使ったコーディネート。これらのコーディネートにおいては、石畳のフロアを採用されることが多く、背もたれチェアや植物が飾られている。もちろん、主役となるのはプールそのものだ。本作ではマイル家具としてプールが用意されており、ユーザーによって種類の異なるプールを展示することができる。これらのコーデは一見すると、プールを中心とした家具の組み合わせとして完結しているようにも見える。しかし、主役となる幅の広いプールは、実は家具としては存在していない。ではどうしているのか。床もしくはマイデザインによって、大きなプールが作られているのだ。

https://twitter.com/HomeworldACNH/status/1271776869881266176

さまざまなデザインが用意されている『どうぶつの森』シリーズの床であるが、その中のひとつに「みなものゆか」なるアイテムが存在する。その名前どおり水面をうつした床。この床を敷いていくと、水があるかのような演出が可能となる。しかしこの床はただ置くだけでは、「水が敷き詰められているだけ」にしかならない。そこでマイデザインの出番というわけだ。みなものゆかのデザインをベースにしつつも、プールサイドとなる白枠や流れ出す水、照り返す反響を演出。さらに影なども足せばより“本物”のプールが生まれていく。特にRedditコミュニティのプール熱は強く、日々洗練されたプールレイアウトが投稿されている。さまざまな水表現により、リゾートなコーデが演出されているのだ。

この謎めいた水ブームは、どこから生まれたのだろうか。さかのぼること5月末、Redditに投稿されたデッキ風の水デザインのスレッドに5万以上のUpvote(イイネ)が寄せられており、優れたデザインであるとして絶賛を受けた。この投稿を機に前出のさまざまなプールコーデが生まれている。実はこの火付け役になった水デザインは、日本人ユーザーのルネ氏が作り出したものだった。

ルネ氏は『あつまれ どうぶつの森』のエレガン島に生息するユーザー。水のデザインだけでなくリゾートデザインを研究し続けている。数多くのユニークなマイデザインを公開しており、5月22日に水面のデザインを投稿し、5月24日には、斜め撮りに対応した、コテージ風ガラス床水面デザインを公開。SNSで大きな反響を呼んでいた。その後Redditに転載(?)されたことにより、海外でも爆発的な人気を呼んでいたわけだ。その後も透過版やガラスの水面床白版を投稿するなど、“水デザイン職人”っぷりを披露。いずれのデザインも優れており、情熱を感じさせる。そうしたこだわりがあったからこそ、プラットフォームや国を超えて人気となったのだろう。

面白いのは、同じくRedditで人気のプールサイドのタイルについても、日本人ユーザーが手がけたものであること。Twitterユーザー????氏が6月15日に公開したタイル。水面デザインとぴったり合うこちらのデザインは、昨今のトレンドのプールコーデでしばしば採用されている。そのほか、Twitterユーザーのm氏の水面デザインもまた海外で浸透しているようだ。

https://twitter.com/m_00mi/status/1266767365628235778

ジューンブライドイベント導入もあってか、海外で盛り上がりつつあるプールコーデ。その裏には日本人ユーザーによる水へのこだわりが存在していたというわけだ。『あつまれ どうぶつの森』は全世界でヒットしている作品であるが、日本人ユーザーの職人っぷり、また女性ユーザーのコーデ・デザイン力が改めて見て取れるかもしれない。これから本格的に夏に入るということで、彼女ら(彼ら)の水デザインをいただき、自分なりのプールコーデを作り上げてみるのも涼しげで楽しそうだ。