スケボーゲーム『Skate』シリーズの新作が開発決定。EA Black Box元スタッフらが再集結して手がける

 
『Skate 3』

Electronic Artsは6月19日、オンラインイベント「EA Play Live」を開催。その最後にて「イベントを終える前に、もう1本紹介したいゲームがある」として、スケボーゲーム『Skate』シリーズの新作を開発中であることを正式に表明した。

映像では、『Skate』新作にてクリエイティブ・ディレクターを務めるCuz Perry氏と、ゲームディレクターのDeran Chung氏が登場。両氏ともに『Skate』シリーズを手掛けてきたベテランだ。Perry氏は、新作開発が始動したことを喜びを隠しきれない様子で報告。Chung氏も、適切なアイデアをもって間違いのない作品を作るために、何年もその時期をうかがってきたと述べる。ただ、まだ開発が始まったばかりの段階だそうで、今回はゲームの映像は披露されなかった。開発にはまだまだ時間がかかることになるが、ふたりは非常に興奮しているとし、またファンからのサポートに感謝の言葉を述べている。


『Skate』シリーズは2007年に誕生し、これまでに合わせて4作発売。アナログスティックを使った直感的な操作やリアルなアクション、広大なオープンワールド環境を用意するという、それまでのスケボーゲームにはなかった要素を前面に打ち出して大きな人気を獲得した。しかし、2010年発売の『Skate 3』以降は新作発売が途絶え、開発を一貫して担当していたEA Black Boxも閉鎖してしまう。

それから10年が経つが、この間にはプロスケーターがEAに『Skate 4』の開発を求める運動を提起したり、E3などの大きなイベントの際には、EAのSNSにてファンが「Skate 4」と大量に書き込みコメント欄ジャックしたりと、アピールが続けられてきた(関連記事)。これに対してEAは、2017年1月におこなわれた決算説明会にて、新作は開発していないとコメント。しかし、ついに新作開発へと舵を切った形だ。

EAのチーフスタジオオフィサーLaura Miele氏は海外メディアGame Informerに対し、EAの各スタジオを率いる立場としてのビジョンは、プレイヤーからのフィードバックに耳を傾け、それに基づいて行動することにあるとし、『Skate』新作のプロジェクトについてはこの数年優先的に取り組んできたと明かしている。

開発チームについては、元EA Black Boxのスタッフが多く参加しており、同じプロジェクトに同じスタッフらがずっと携わることはEAとしては珍しいとのこと。ゲーム内容についてはまだ議論は進んでいないものの、スケーターでもある前出のPerry氏とChung氏らは、スポーツであることに重きを置いているとしており、引き続きリアル路線をとるようだ。また、コミュニティ内で競い合う要素を導入する考えも示している。

スケボーゲームはしばらく下火であったが、『Session』や『Skater XL』あるいは『SkateBIRD』といったインディー作品が近年立て続けに登場し、ついにはActivisionがリメイク版として『トニー・ホーク プロ・スケーター 1+2』を発表。かつて以上の盛り上がりを見せており、EAはこうしたタイミングを見計らって今回の発表をおこなったのかもしれない。『Skate』シリーズの新作はどのような作品となるのか、続報には大きな注目が集まる。