タイムループ宇宙探索ADV『Outer Wilds』Steam版配信開始。終末までの22分間を繰り返す、美しい恒星系ミステリー


パブリッシャーのAnnapurna Interactiveは6月19日、『Outer Wilds』のSteam版を配信開始した。日本語にも対応しており、通常価格は2570円。7月10日までのプロモーション期間中は33%オフの1713円で購入できる。Mobius Digitalが開発した作品であり、PC版はEpic GamesストアのPC時限独占タイトルとして、2019年5月に発売。それから1年が経ち、他PCゲーム販売プラットフォームへの進出を果たした。

『Outer Wilds』は、超新星爆発による滅亡までの22分間を繰り返す、タイムループ系の一人称視点パズルアドベンチャーゲーム。滅びる運命にある恒星系の謎を探るべく、宇宙探査艇に乗り込み旅に出る。探究心をくすぐる魅惑的な天体や時間経過により変化する世界、美しいサウンドデザイン。さまざまな方法で死にいたっては知識を継続しながらループを繰り返し、エンディングへと向かっていくナラティブなど、アーティスティックなインディーゲームとして高い評価を集めている。

主人公はスペースプログラム「Outer Wilds Ventures」の新メンバー。探査艇を操縦して宇宙に飛び出し、大嵐と竜巻で荒れた水の惑星や、星から星へと大量の砂が流れ込んでいる砂時計状態の双子星といった未知の天体を探検する。ブラックホールに吸い込まれて遥か彼方の宇宙空間に放り出されたり、巨大生物に飲み込まれたり、隕石に衝突したりと、探検中はアクシデント多発。失敗して命を落とすたびにループを繰り返し、マシュマロを焼ける焚き火近くのスタート地点で目覚め、次の冒険に向けた準備を始める。

各地には一回のループでは解ききれないような謎が隠されており、時間経過による環境の変化を観察しながら、新たなヒントを得ていくことになる。特定のタイミングでしか侵入できないエリアもあるため、試行錯誤が重要。星々を巡りながらパズルを解き、この世界を創造した古代種族の秘密を追ったり、各地で確認できる不穏な量子のかけらを調査したりと、謎に満ちた世界に関する理解を深めていくのだ。なおSteam版の配信にあわせた最新アップデートにより、ゲーム後半のとある謎解きが手直しされている。

『Outer Wilds』は、ループ設定を活かした謎解きおよびストーリーテリング、地上から宇宙空間までひとつながりとなった世界設計、そしてサウンドデザインが特に高く評価され、さまざまなゲームアワードにてノミネート・受賞。第16回英国アカデミー賞ゲーム部門では、ゲーム・オブ・ザ・イヤーに相当する「ベストゲーム」部門を制している(ゲームデザイン、オリジナルIP部門も受賞)。Steamでの販売が開始されたということで、より多くのユーザーが、その高評価の理由を確かめに本作に触れることだろう。なおコンソール向けにはPS4/Xbox One版が発売されている。