『Hollow Knight: Silksong』新NPCの情報が“解き明かされる”。複雑な暗号を解き続け、現れた謎めいたキャラのシルエット


インディースタジオTeam Cherryが現在開発中の『Hollow Knight: Silksong』。2Dアクション・アドベンチャーゲーム『Hollow Knight(ホロウナイト)』の続編となる本作についてはしばらく続報がなかったが、新たに登場するNPCが“解き明かされた”。というのも、開発者がDiscordにて突如暗号を投稿し、コミュニティがその解読に成功したのだ。

Team CherryのPR・マーケティング担当者Matthew Griffin氏は6月16日、Discordに以下のような文字列を投稿した。一見すると、何を意味しているのかさっぱり分からない内容。ただGriffin氏は以前にも、情報を伝えるために暗号を使ってファンと交流を図っていたことがあり、ピンときたコミュニティは早速解読に乗り出した。


結果的に1時間ほどでこの暗号は解読されることとなったが、まず取っ掛かりとなったのは「T.C.H.S.O:12.13.19」の部分だった。Team Cherryは2019年12月13日に、「Team Cherry Holiday Sign Off」と題した投稿を公式ブログにおこなっており、そのタイトルの頭文字と投稿日であるとファンのひとりが気づいたのだ。

そして続く「SDP.2P.3S.6W」については、この投稿の「Silksong Development Progress」の項の「2段落目・3文目・6文字目」となり、そこには「foes」という単語があった。これがKEYである。KEYはFRAGMENTとイコールとされているため、「foes = wxyz」となる。すると1行目の「wyR xCI xUS wxyz」の文字を置き換えていくと、「feR oCI oUS foes」つまり「Ferocious foes(凶暴な敵たち)」と読み取れる。

「I can’t help…」はQuirrel(クィレル)の口癖だ。なら「SPEAKER」とは彼のことだろう。すると、その下の「ENUM 1234456」は「Quirrel」を数字に置き換えていることを意味することから、「S123B」の数字部分に対応する文字(Qui)を入れると「Squib」となる。こちらはHunter(狩猟者)が主人公を呼ぶ時に使う言葉だ(日本語版ではチビ)。そして、最後の行で「FEMALE?(女性?)」と書かれているため、Hunterを女性形にした「Huntress」という言葉が導き出せる。Griffin氏はパスワードのかかったzipファイルも投稿しており、この「huntress」がパスワードとなっていたのだ。


zipファイルを展開すると、『Hollow Knight: Silksong』に登場予定の新規NPCの立ち絵とgifアニメ、そしてキャラクター概要を記したテキストファイルが入っていた。主人公のホーネットと比べると、かなり大柄なキャラクターであることが分かる。「Ferocious foes」の意味するところを含め、このキャラクターの詳細についてはまだ謎が多いが、その一端が垣間見得る概要については、Discordにてファイルを入手して自分の目で確認してほしい。

『Hollow Knight: Silksong』では、前作にてNPCとして登場した「ホーネット」を主人公に、また新たなムシの王国を冒険する。ホーネットは絹糸を生み出すことができ、ボビンに貯めて体力を回復可能。死んだ場合はその場に絹糸をまとめた繭を残し、また足場につかまってよじ登ったり、何らかのクラフト要素が存在するなど、新システムが導入されている。前作では主人公は一切喋らなかったが、ホーネットはNPCと会話を交わすことも新たな要素だ。

冒頭で述べたように、本作についてはしばらく続報が途絶えており、最新のゲームプレイ映像というと、ちょうど1年前のE3 2019にて披露されたデモにまで遡る。そうした中で今回ややトリッキーな形で新NPCが披露。コミュニティにとっては開発者との交流や、『ホロウナイト』の知識を活かせる謎解きを楽しめたようだ。これをきっかけにさらなる続報が届けられることを期待したい。

Hollow Knight: Silksong』は、PC/Nintendo Switch向けに開発中。発売時期は未定。開発元Team Cherryは本作について、前作『ホロウナイト』に匹敵するクオリティとスケールにまで仕上げることを目指しているとのことだ。