『フォートナイト』ワンタイムイベントが“盛り上がりすぎて”キャパオーバー。白熱と不満の声が大量に押し寄せる

『フォートナイト』で6月16日、ワンタイムイベント「ザ・デバイス」が開催された。多くの謎を残してイベントは終了し、バトルロイヤルのストームは水の壁に変化してしまった。イベントは盛況であった一方、サーバーに入れないプレイヤーも数多くいたようで、SNSでは白熱と不満の声が公式アカウントに大量に寄せられている。「ザ・デバイス」はチャプター2シーズン2の最終日に開催され、6月17日からはシーズン3が開始する。

『フォートナイト』チャプター2シーズン2のワンタイムイベント「ザ・デバイス」はこれまでに2回延期されていた経緯がある。1回目は4月14日シーズン2の延長が告知され、シーズン3は4月30日から6月4日へ延期された。 その後、ミネソタ州ミネアポリスでジョージ・フロイド氏が警官に首を押さえつけられ亡くなった事件をきっかけに、人種差別への抗議運動が発生。Epic Gamesも6月3日、運動へ支持を表明。抗議運動（もしくは問題）に関心を集中させるべきであるとして、シーズン3は6月4日から6月17日へと再延期された。

今回の「ザ・デバイス」では、一週間ほど前からメニュー画面の後ろにタイマーが登場。シーズン2終了とワンタイムイベント「ザ・デバイス」の開催時間を示していた。マップの中央の施設「エージェンシー」にも変化があった。「エージェンシー」の島の周りの水中に、謎のハッチが追加されていたのだ。ハッチはイベントの数日前から開いて、ワンタイムイベントとの関連が噂されていた。

イベント本番では、エージェンシーの内部に隠されていたデバイスが起動。島の周り、謎のハッチがあった場所から巨大な柱が展開。デバイスが発生させたエネルギーがバトルロイヤル島のストームを押し返し、プレイヤーたちは空へ吹き飛ばされた。さらに謎のオフィスが一人称視点でフラッシュバックする。島へ戻ってくると、エージェンシーは廃墟と化し、ストームは巨大な水の壁になっていたのだ。ワンタイムイベントへの参加者については、『フォートナイト』への同時接続者数は1200万人、TwitchとYouTubeで配信を視聴していたのは840万人にものぼったという。

劇的な変化を遂げた『フォートナイト』だが、現実世界ではトラブルに見舞われていた。そもそもゲームに参加出来なかったプレイヤーが多かったのだ。今回のワンタイムイベントは30分前にはゲームに入ることが推奨されていたが、すぐに定員に達してしまった様子。定員にあぶれてしまった人はゲームへログインできず、配信でイベントを鑑賞するしかなかった。『フォートナイト』クリエイティブディレクターDonald Mustard氏も、そのひとり。日本語公式Twitterアカウントからは、イベント終了後にお詫びの投稿がされることとなった。

「ザ・デバイス」は派手な演出で楽しませてくれる一方で、謎の多いワンタイムイベントでもあった。一連の出来事の解釈を巡って考察も展開されている。海外メディアGameSpotは、Redditへ投稿された『フォートナイト』シミュレーション仮説について紹介している。さきほど、イベント中に一人称視点でオフィスの映像がフラッシュバックすると紹介したが、そこにいたのはゲームのキャラクターのひとり、ジョンジーだ。

彼はスーツ姿で誰かと話をしている。プレイヤーたちが繰り広げられているバトルロイヤルは何らかのシミュレーションであり、実は彼はその運営者である、ということだ。PC Gamerも「Summer Game Fest: Special Wednesday Showcase」Unreal Engine 5の発表イベントで、Epic GamesのCEOであるTim Sweeny氏の後ろにあったオモチャに注目している。これはゲーム内アイテム「ポータブル裂け目」のようだが、「ザ・デバイス」のティザーだった、というわけだ。

現在バトルロイヤルでは、ストームのかわりに水の壁が収縮していく。ストームと同様に中に入るとダメージを受けてしまうが、中を泳ぐこともできるという、なかなか面白い仕組みになっている。すでに『フォートナイト』公式Twitterアカウントからは、新シーズンのヒントとなりそうな画像が投稿されている。シーズン3の開始は6月17日だ。まだまだサプライズがありそうなので、新シーズンに注目したいところだ。