現在『Apex Legends』にて、ワールズエッジと一定時間ごとに入れ替わるかたちで実装されているキングスキャニオン。サービス開始時から登場し、これまでさまざまな変化を遂げてきたマップだ。そんなキングスキャニオンのとあるエリア内にて、悪質なグリッチ行為を発見したとの報告が寄せられている。
Redditユーザーのitsjustblob氏は6月15日、プレデター帯のロビーにて、フルスクアッド部隊による悪質なグリッチ行為に遭遇したことを掲示板に報告。あわせて投稿されたビデオクリップには、仕様の穴を悪用していると思わしき敵チームの姿が収められている。映像の冒頭、索敵をおこなうitsjustblob氏。場所はマップ北西部に位置するスラムレイクのようだ。しばらくしてitsjustblob氏は、なぜか何もない岩壁にピンを立てる。それだけでなく、岩に対して発砲までおこなう同氏。何やら威嚇射撃のようにも見える。
威嚇射撃と思わしき行為をおこなったのち、ピン立てした岩壁に近寄っていくitsjustblob氏。岩壁をよじ登っていくと、なんと先ほどまで全く見えなかった敵チーム3名の姿が突然現れる。というのもこの敵チーム、本来であれば入ることのできない“岩の内側”に潜んでいた模様。つまり地形バグを利用し、オブジェクトのテクスチャでその身を隠していたというわけだ。姿を発見した次の瞬間、敵に撃たれまくるitsjustblob氏。ジブラルタルのドームシールドなどで応戦するも、あえなくダウン。さらに味方も1人ダウンしたところで映像は終了する。
前述したビデオクリップにうつる敵チームの行為は、決してチートなど不正ツールを用いたものではなく、ゲーム内のバグを利用したものだ。しかしPvP作品である『Apex Legends』において、自らの姿を不正なかたちで隠すというのは非常に悪質であり、グリッチ行為に該当すると言えるだろう。くわえてitsjustblob氏がプレイしていたのはランクモード。それもダイヤ帯であることが前述の映像内でうかがえる。生存部隊数やキル数などによってポイントが増減することを踏まえると、姿を完全に隠せる該当のグリッチ行為は、ゲーム全体のバランスにも影響を与えかねないだろう。
今回発見されたグリッチ行為に対しては、Redditコミュニティを中心に『Apex Legends』プレイヤーからさまざま反応が寄せられている。早期の修正を望む声やダイヤ帯以降でグリッチ行為を見かけるのは珍しくないとの声も寄せられる中、特に目立っているのは「なぜitsjustblob氏は、岩の中に敵が隠れていると分かったのか」という質問。そもそもグリッチの存在を知らなければ、岩にピンを立てたり、射撃したりしないだろうと疑問を持たれたわけだ。これに対しitsjustblob氏は、過去に誰かの配信でグリッチの存在自体は知っていた旨をコメント。そのうえ敵ジブラルタルの怪しげな行動を見かけたため、もしかしてと思い岩を確認したようだ。おそらくitsjustblob氏自身には、グリッチを利用する意図はなかったのだろう。
『Apex Legends』におけるグリッチ行為についてはこれまでにも、レイスの無限虚空や連続で繰り出せる高速キックなどが確認されてきた。これらのグリッチについては現在では修正されているものの、今回のような地形バグに関してはまだ修正されていないものもあるようだ。先ほども述べたとおり、バグの悪用はチート行為には該当しないものの、ゲームバランスの整合性を破壊しかねない行為であることには間違いない。ゲームを楽しむいちプレイヤーとしては、健全な遊び方を心掛けていきたいところだ。一方の開発元には、より公平な試合を実現するため、一刻も早い地形バグの修正が求められる。なお、今回itsjustblob氏が報告した地形バグは、Xbox One版で確認されたもの。他のプラットフォームでは現在、PS4版においても同様のバグが確認できるとの報告が寄せられている。
【UPDATE 2020/6/16 21:35】
PS4版でも同現象が確認されていることを追記。