返り血で体力を回復する高速レトロFPS『ULTRAKILL』Steamデモ配信中。『デビル メイ クライ』のコンボメカニックを取り入れた「Devil May Quake」

返り血で体力を回復する高速レトロFPS『ULTRAKILL』Steamデモ配信中。『ULTRAKILL』は、『デビル メイ クライ』のコンボメカニックを取り入れた「Devil May Quake」。

パブリッシャーのNew Blood Interactiveは6月14日、Steamにて『ULTRAKILL』のデモ配信を開始した。製品版は2020年夏発売予定。公式が「Devil May Quake」と謳っているように、同作は『Quake』のようなクラシックFPSに、『デビル メイ クライ』のコンボメカニックを取り入れた高機動スタイリッシュFPSである。開発を担当するのは、個人開発者のArsi “Hakita” Patala氏。

人類は滅亡した。地球に残されたのは、血を燃料として動く殺戮マシーンだけだ。地上の生物を狩り尽くした二足歩行兵器たちは、さらなる血を求めて地獄へと向かう。淡々と狩りを続け血飛沫を浴びる先客たちに先を越されぬよう、殺戮マシーンの一体として、自身の高機動力を活かしつつ最奥部を目指すのだ。地獄に潜む死者、デーモン、そして他の殺戮マシーンたちを倒しながら。

血を燃料とするマシーンは、敵の返り血を浴びることで体力を回復する。アグレッシブな攻めの姿勢を報いる、「攻撃こそ最大の防御」を体現したゲームメカニックだ。開発元は本作の特徴を表現する際に2016年の新生『DOOM』の名も挙げている。近接キルにより体力を回復する『DOOM』のグローリーキルに近しいアイデアと言えるだろう。ただし『ULTRAKILL』においては近接攻撃に限らず、銃器による攻撃によって敵が流した血はすべて体力回復につながる。

攻めの姿勢を促すもうひとつのメカニックが、『デビル メイ クライ』風のスタイリッシュランクだ。ダブルキル、爆発キル、四肢破壊、フレンドリーファイア誘発といった技術点を加算していき、時間をあけずにコンボをつなげることでスコアとランクを上げていく。ランクはDestructive、Chaos、Brutal、Anarchic、Supreme、SSadistic、SSShitstorm、Ultrakill。スライディングやジャンプ移動により一時的に入手スコア倍率を上げることも可能。激しく動きまわり、短時間で攻めて高得点を狙うのだ。

ステージクリア時点での最終的なクリア時間、キル数、スタイルスコア、リスタート回数から最終ランク/ポイントが決まる。獲得したポイントは、新しい武器のアンロックに活用する。繰り返し遊んで高得点を狙ったり、高難度モードで再挑戦したり、隠し要素を探したりと、リプレイしがいのあるゲームだ。ジャンプ、壁ジャンプ、ダッシュ、スライディング、空中からの急落下による敵の打ち上げ、パリィなど、移動・戦闘に関わるテクニックを学べば学ぶほど、スタイリッシュさが増していくことだろう。

各武器には通常攻撃と特殊攻撃がある。リボルバー、ショットガン、ネイルガンといったカテゴリが同じでも、武器によって違った特殊攻撃を発動する。チャージショットを撃てるリボルバーと、投げたコインに銃弾を当てることで弾道をそらし敵の急所に撃ち込むリボルバー。爆撃ショットを放てるショットガンと、精度が落ちるかわりに散弾の威力を上げるショットガン。それぞれの特徴を活かしてスタイリッシュに攻めるのだ。

PC/PSXモードから選択できる、レトロテイストなビジュアル。Meganeko氏が手がけるハイスピードな楽曲も魅力のひとつ。パブリッシャーのNew Blood Interactiveが得意とするレトロFPSでありながら、『デビル メイ クライ』や新生『DOOM』からヒントを得て、ゲームメカニックの新しい組み合わせを試みている『ULTRAKILL』。現在Steamで配信中のデモ版では、「Prelude」全面と「Act I」の最初のステージをプレイ可能。難易度は2段階から選択できる。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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