中(小)規模ゲーム会社が存続危機、SNS上で嘆きと売り込みの声が相次ぐ。資金に関するトラブルに直面

 

本日6月15日、自身の所属していたゲーム会社が存続危機に瀕していると報告する開発者が相次いでいる。突然の状況に嘆き悲しみ、あるいは次の仕事を見つけるべく売り込みをかけるクリエイターたち。このクリエイターたちはどうやら同じ会社に所属しているようだ。

大きなきっかけとなったのは、2Dグラフィッカーのクリエイターによる報告。ハイクオリティなポートフォリオを添えて投稿されたことにより、1万以上のRTを獲得した。10名以上のクリエイターが、ポートフォリオを添えて一斉に悲しみの声をあげたことにより、SNSをどよめかせたわけだ。
【UPDATE 2020/6/15 18:30】
初稿にて関係者の名前を記載していたが、削除要望が寄せられたため、職探しの旨の投稿をしていたユーザーの記載をすべて削除。

一体何が起こっているのか。関係者に話をうかがった。冒頭に述べたように、声をあげているクリエイターたちは同じ会社に在籍していたという。存続危機となったきっかけには、資金に関するトラブルがあるようだ。この会社は従業員20名ほどのゲーム会社で、モバイルゲームなどを開発していたという。直近のプロジェクトとしては、2年の開発期間をかけたゲームのAndroid版が4月に、iOS版が5月にリリースされていたそうだ。

同社の社長は真面目な人柄だったが、資金の出資に関するトラブルに直面していたという。詳細についてはふせられていたが、刑事事件になるような問題となっており、会社にガサ入れが入り資金が凍結。6月15日になり、上層部から5月と6月分の給料を支払うことができないという通達が社員に送られており、今回のような事態となったそうだ。情報提供元である関係者は、悲痛な想いを語りながらも、社長自身も被害者であるとし同情を寄せている。

※ Cygamesの取締役であり数々のヒット作をプロデュースする木村唯人氏は「今日はTwitterでお仕事募集をよく見かけますが、弊社サイゲームスは色々な職種を募集しています。ぜひご応募を」と抜け目ない呼びかけをしている。

会社の存続危機といえば、新型コロナウイルスの影響が紐付けられがちであるが、同社のトラブルは資金面に関したものであるようだ。それぞれのアカウントを見ると、まだまだ若い人材ばかり。突然の悲運に見舞われたクリエイター達が、これをキャリアの転機として、難局を乗り越えられることを祈るばかり。


国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)