隠密アクション『UnMetal』Steamにて10月2日リリースへ。クラシカルな2Dステルスが待たせたな
ステルスゲーム『UnMetal』が開発中だ。現在無料デモ版が配信中で、対応プラットフォームはPC(Steam)。リリースは10月2日を予定している。開発を手がけるのはメトロイドヴァニア『UnEpic』で知られるunepic_franことFrancisco Tellez De Meneses氏。RPGの世界観をおちょくる皮肉満載だった過去作と同様、『UnMetal』も独特のユーモアにあふれている。
あるとき、不審なソビエト製ヘリコプターが撃ち落とされる。中から出てきたのはロシア人には見えないひとりの戦士、Jesse Foxだった。基地に連行されたFoxは軍に所属する中尉のもと、取り調べを受けることとなる。Foxの口から語られるのは長い経緯、彼が「特に犯してない罪」なる罪状で捕らえられたあらましである。
本作は見下ろし型のマップで展開される古き良きステルスゲームだ。まずは独房から脱出しないことには始まらない。徒手空拳のFoxが扱えるのは己のパンチのみ。監房の中のものを拳で破壊して、使えそうなアイテムを入手しよう。たとえば房内の便器を粉砕すればトイレットペーパーが手に入る……と、ここでカットシーン。中尉がFoxの話を遮って言うには、「なんでトイレットペーパーを拾うのに便器をぶち壊す必要があったんだ?」しかしFoxは気にも留めない。なぜなら監獄は殺るか殺られるかの世界だからだ。此度は便器が屠られる側だったに過ぎない。中尉はしっくりこない様子だが、ふたたびゲームが再開して脱出劇が繰り広げられる。こうした具合でFoxによる回想のかたちを取りながら、中尉のツッコミを交えつつ物語が進行する。
独房を出ると周囲には警備兵がうろついている。雑談していたり、立ちションしていたり妙に人間臭い相手が多い。クシャミしている敵の近くにいると、Foxがいらんことをして気づかれてしまうので注意するように。デモ版では武器が手に入らないので壁際に隠れて進み、隙を見て敵兵を殴りつけ気絶させていこう。意識を失った敵をまさぐることでアイテムを拾うことができ、ラジオや鍵など重要な物品を集めることがステージを進む条件となる。ただしドロップするものの中にはグラサンや義眼など、拾ってもどうしようもない(拾うのもどうかと思う)ものも紛れている。根気よくキーアイテムを探していこう。
ほか、ステージのあちこちにインタラクトできるので手当たり次第に殴ってみるといいだろう。ときには衝撃が御法度のオブジェクトも紛れているが、セーブポイントが小まめにあるので心は折れないはずだ。終盤にはボスバトルも待ち受けている。アイテム同士を組み合わせて新たな道具を作り出すギミックもあるため、工夫を凝らして切り抜けよう。脱力感ある世界観がヒントとなっている……かもしれない。
古式ゆかしいシンプルなステルスアクションに、真顔で展開される漫才が独特の味わいを生む『UnMetal』。英語も平易かつ“ノリでわかる”台詞となっているため、まずは気軽に遊んでみるといいだろう。本作の対応プラットフォームはPC(Steam)、リリースは10月2日を予定している。