一方方向ローグライクRPG『片道勇者プラス』Nintendo Switch版6月18日配信へ。闇に飲み込まれつつある世界を、右へ進む忙しい冒険

弊社アクティブゲーミングメディアのインディーゲームブランドPLAYISMは6月6日、『片道勇者プラス』Nintendo Switch版を6月18日に配信すると発表した。価格は税込1500円。

弊社アクティブゲーミングメディアのインディーゲームブランドPLAYISMは6月6日、『片道勇者プラス』Nintendo Switch版を6月18日に配信すると発表した。価格は税込1500円。ニンテンドーeショップでは、あらかじめダウンロードが開始されている。なお、本情報は「Indie Live Expo 2020」内にて発表されたものだ。

『片道勇者プラス』は、迫りくる闇から逃れつつ右へと冒険する、ローグライクRPGだ。本作の舞台は、闇に飲まれつつある世界。主人公は、闇が付近まで迫っている王城で、ヴィクター王から魔王討伐を頼まれた。前述のとおり、世界は闇に飲まれようとしており、具体的には闇は時間経過と共に左側から迫っているため、主人公は右へと進行。画面端に飲み込まれないよう気をつけつつ、人工妖精のイーリスと共に魔王討伐や状況を打破する手がかりを探して、滅亡寸前の世界を歩んでいく。

1枚の大きなマップを右側へ進んでいくと、危機的状況であるにも関わらず住人が平穏に過ごす集落や、敵の待ち受けるダンジョンが点在している。集落では貨幣と引き換えに食料を含めたアイテムを、ダンジョンではリスクを天秤にかけて経験値やアイテムを入手できるが、闇はゆっくりと確実に世界を飲み込み続けており、長居はできない。また一定時間が経過すると、主人公の命を狙って魔王が登場。王には魔王の討伐を依頼されているが、魔王は攻撃を無効化するバリアを数枚身に纏っており、バリアがなくとも強力な力を誇っているため、序盤は逃げ回ることになる。すばやさの要素が導入されたターン制の戦闘、空腹や重量の概念、地形によるターン経過など、ローグライクを基礎に独自の要素が取り入れられており、ジレンマのある片道の冒険が繰り広げられる。


主人公には、騎士や狩人といったファンタジーらしいクラスや、代償はあるものの強力な「ゼヌーラの魔法」が使える勇者など、全部で11種類のクラスが用意されている。ゲーム開始時には、いくつかの特徴を選んで主人公をカスタマイズでき、偏った構成のキャラクターも作成可能。クラスは条件を満たすと使用可能になるほか、プレイ後に手に入るポイントで解禁することもでき、少しずつプレイの幅が広がっていく。

右側へ冒険を進めていくと、ならずものに囲まれたり、仲間にできるキャラクターが出現するといった出来事もランダムに発生する。キャラクターを仲間にするには条件が揃っている必要があるものの、イーリスを含めた仲間とは会話したり、イベントが進んでいく場合もあり、エンディングも変化する。また敵も含めたキャラクターには「すばやい」「強そうな」「エッチな」などの接頭辞がランダムについているケースがあり、少しだけ性質に影響を及ぼす。複数の難易度やゲームモードが搭載されており、エンディングは全部で9種類。キャラクターとの交流やさまざまなイベントを含め、世界を表現したユーモアのある要素の数々も本作の魅力と言えるだろう。

本作を開発したのは、ADV『シルフェイド見聞録』やマウス操作のアクション『モノリスフィア』など、フリーゲームやシェアウェアを手がけてきたクリエイターSmokingWOLF氏だ。『片道勇者プラス』も、2012年に公開されたフリーゲーム『片道勇者』をベースに追加要素を搭載したもので、2015年にPC向けとして正式版がリリース。Nintendo Switch版では、『片道勇者』と『片道勇者プラス』のほぼ全ての要素が網羅されているそうだ。なお『片道勇者』は、スパイク・チュンソフトが2015年にリリースした『不思議のクロニクル 振リ返リマセン勝ツマデハ』のリプロデュース元でもある。

また『片道勇者プラス』にはSmokingWOLF氏自身が開発した「WOLF RPGエディター(ウディタ)」が採用されているのだが、同氏のツイートによればウディタ製作品のNintendo Switch移植は初。ウディタは「RPGツクール」シリーズ同様、フリーゲーム作品などに多く採用されている制作ツールであり、今後ウディタ製作品の移植が見込めるということでもある。『片道勇者プラス』Nintendo Switch版は、税込1500円で6月18日配信予定だ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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