『VALORANT』は日本時間「6月2日午前8時」配信開始。期待の基本プレイ無料FPSが世界多数地域でついに開幕する
ライアットゲームズは6月1日、『VALORANT(ヴァロラント)』の配信開始時刻を告知。日本時間6月2日午前8時、日本、韓国、その他アジア地域にてローンチを迎える(その数時間後に他地域でも配信)。同作は『リーグ・オブ・レジェンド』を運営するライアットゲームズが手がける対戦FPS。基本プレイ無料タイトルとしてPC向けに配信される。
『VALORANT』は5対5のタクティカルFPS。世界各国から集まったエージェントから1体を選び、13ラウンド先取の爆破ルールに挑む。攻撃側は爆破目標に爆弾を設置し、解除されなければ勝利。防衛側は100秒間爆弾を設置されない、もしくは設置された爆弾の解除に成功することで勝利。ラウンド中のリスポーンはなく、どちらかのチームが全滅してもラウンド終了となる。『Counter-Strike: Global Offensive』のフォーマットに、ヒーローシューターの要素を加えていることが、同作の特徴となっている(弊サイトのプレビュー記事)。
ただエージェントの固有アビリティはあくまで補助的な役割で、軸となるのはあくまでも銃撃戦。キルタイムは短めに設定されている。また同作は競技シーンを強く意識していることが、かねてから強調されてきた。ネットコード、アビリティ設計、マップデザインなどゲームの細部に至るまで公平性とプレイヤースキルの反映を意識。チックレート128Hzのゲームサーバーは、低pingの応答速度を提供するため世界各国に配置されている。そのほか最新のゲーミングPCにて60〜144fps、必要最低限(およそ10年前)のPCでも最低30fpsを出せるような最適化が目指されている。
正式ローンチに際しては、新たなゲームコンテンツ、新ゲームモード、新エージェント、新マップが追加される予定。ローンチにあわせて各国のクリエイターを集めてのトーナメント開催も決まっている(Twitchブログ)。そしてレイテンシを下げるため、短期的なロードマップにおいて新たなゲームサーバーを追加することを優先していくという。具体的には、新たなサーバーとしてアトランタ、ダラス、ロンドン、マドリード、ワルシャワなどが追加されるそうだ。以下は、先日公開されたメキシコ出身の新エージェント「レイナ」のプレイ映像である。
今年4月からクローズドベータテストが実施されてきた『VALORANT』。多数のインフルエンサーが参加した同テスト期間には、Twitchの累計視聴時間が4億7000万時間を突破。ピーク時にはTwitch同時視聴者数が歴代最大級の170万人を記録した。世界中の人々に観られているだけでなく、テスト期間中の平均デイリーアクティブプレイヤー数は300万超え。当然、膨大なテストデータが集まり、プレイヤーからの直接の報告をもとにしたバグ修正だけでも383件。6回のパッチ配信を経て、合計で1254件ものバグを修正できたと伝えている。
競技性の高い作品を目指す上で欠かせないチート対策にも、力を入れている。テスト期間中、ハードウェアBAN対応により防いだチーターの再流入は7786アカウント分におよぶという。なお同作で導入されているアンチチートシステム「Vanguard」を巡っては、PC起動時からカーネルモードで動作する仕様により、一部のプレイヤーから懸念視される一幕もあった。Vanguardの挙動についてライアットゲームズから説明がなされたほか、脆弱性報告プラットフォームHackerOneを通じて、脆弱性の報告を受け付ける体制を整えている(関連記事)。
マーケティングによる認知拡大から、大量のプレイヤー参加によるテストデータの収集、チート対策の検証と、ローンチに向けてかなり順調に事を運んでいるように見受けられる『VALORANT』。FPSファンの注目を一気に集めてきたライアットゲームズの最新作は、日本時間6月2日午前8時に開幕する。
*最新のGeForce Game Ready driverにて『VALORANT』をローンチ初日からサポート