死者の軍勢を操るローグライトARPG『The Unliving』PC向けに発表。倒した敵を蘇らせ味方にし、生者の拠点を襲撃


パブリッシャーのTeam17は5月29日、デベロッパーRocketBrush Studioが手がけるアクションRPG『The Unliving』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、2021年に配信する。

『The Unliving』の舞台となる世界では、無慈悲な厳しい環境ながら何とか均衡を保ち人々は暮らしている。そこに現れた大きな脅威が、プレイヤーである魔術師ネクロマンサーだ。不死のネクロマンサーは、聖職者らによって地獄に囚われていたが、長い年月を超えて復活。憤怒と共に教会への復讐を開始する。

ネクロマンサーとなったプレイヤーは、生者の拠点を襲って灰に変えていく。ただし、弓を射る狩人や農具を投げてくる農民、強力な斧を振るう鍛冶屋など、相手は大群である。また、それぞれユニークな戦闘スタイルを持つ強力なボスも複数待ち受ける。これに立ち向かうには、ネクロマンサーも自らの軍勢を構成しなければならない。ネクロマンサーは死者を蘇らせる能力を持っており、墓から死者を呼び起こし、さらに倒した生者をもアンデッドとして味方に引き入れることが可能。そうしてアンデッド軍を拡大させながら、生者の拠点に攻め入るのだ。


味方にしたキャラクターは生前の職業に関連した能力を受け継ぎ、同じ武器を引き続き使用する者もいれば、祝福能力を持っていた司祭の場合、アンデッドになると逆に敵に呪いをかけるようになる。また味方のユニットは、ネクロマンサーの魔法によって犠牲にすることも可能。各キャラクターはそれぞれ固有のアビリティを持っており、それが発揮されるのが犠牲になった瞬間なのだ。たとえばアンデッドとなった鍛冶屋を犠牲にすると、周囲の敵を巻き込む大きな爆発を起こすことができる。敵の拠点には防御壁が築かれていることもあり、これを破壊するためにも有効かもしれない。

比較的弱い農民の村を襲えば、アンデッド軍の拡充は容易だろう。一方で、大軍になればなるほど、思い通りにコントロールすることが困難になってくるという。本作を攻略する上では、各ユニットに対する操作を含む戦略が重要。軍の規模をどのようなバランスにするのかを考えながら、アンデッド軍を構築していくことが求められる。


敵にやられて死んだ場合は、ネクロマンサーの拠点からやり直し。そして、マップの構成はランダム生成され、登場する敵やトラップ、アイテムの配置などが入れ替えられる。また、前回のプレイにて入手したアイテムも失われてしまう。ただし、アップグレードなどに利用できる資源は引き継がれるとのこと。何度も死にながら前回のプレイから学び、ふたたび挑戦するサイクルをこなすことになりそうだ。

ゲームプレイにおいては探索要素も存在し、マップ内には秘密のエリアもある。そうした中では、さまざまなアイテムやアーティファクトを入手可能だ。具体的な内容についてはまだ伏せられているが、アイテムはゲームプレイを変化させ、一方のアーティファクトではネクロマンサーの新たな攻撃手段やアビリティがアンロックされるそうだ。また、こうしたアイテムを販売するショップも登場する。

アーティファクトには文章記されており、また暗号文を集めたり敵から情報を聞き出すことで、ネクロマンサーの失われた記憶が少しずつ蘇っていく。その中では、ネクロマンサーの不死性の秘密や、教会の高階層に関する恐るべき真実など、背後で暗躍する存在について明らかになっていくという。


開発元のRocketBrush Studioは、他社作品への開発協力にて実力をつけてきたスタジオで、この『The Unliving』が初のオリジナル作品になるそうだ。死者を蘇らせて味方にしたり、大群を指揮するといった点では『Undead Horde』や『Right Click to Necromance』などの作品との類似性が見られるが、これは同スタジオも認めるところ。ただ、『The Unliving』ではよりダークな物語とローグライト要素に焦点を当てており、またプレイヤーがアンデッドの各ユニットを直接コントロールしたり、アビリティを発動させられる点もユニークだろうとしている。リッチなドット絵グラフィックも魅力のひとつと言えそうだ。

The Unliving』は、PC(Steam)向けに2021年配信予定。Steamのストアページによると、日本語表示にも対応するようだ。