『レインボーシックス シージ』にそっくりな『Area F2』サービス終了。終了理由は“難しすぎた(敷居が高すぎた)から”

アリババグループ傘下のEjoy.comは5月20日、『Area F2(軍事地域F2)』のサービス終了を告知した。日本時間の本日21時をもって、約1か月の運営に幕を下ろすようだ。本作はモバイル向けタクティカルFPSとして、iOS/Android向けに先月オープンベータを開始。それから今日に至るまでApp Store/Google Playにて無料配信されていたが、今回突然サービスの終了が発表された形となる。
【UPDATE 2020/5/20 21:00】
タイトルに「敷居が高すぎた」という文言を追記

『Area F2』は、モバイル向けタクティカルシューター。プレイヤーは5対5のチームに別れ、爆弾の解除・防衛やエリアの確保を巡り屋内で戦う。攻撃側はラペリング操作やドローンの展開、防衛側は壁の補強や監視カメラを駆使して目標達成を目指す。また全18名のエージェントと呼ばれる操作キャラクターには、それぞれガスグレネードやハンマーなどの固有の能力やガジェットが備わっている。プレイヤーはそれらを駆使し、特殊部隊員としてリアルな屋内戦に身を投じていくのだ。

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以上が『Area F2』の概要となる。言うまでもなく上記の要素はすべて『レインボーシックス シージ』にも含まれるもの。そのため『Area F2』は、あまりにも同作にそっくりなゲームとして一部ストリーマーやプレイヤーのあいだで注目を集めていた。そんななか先日Ubisoftは、『Area F2』のストアからの取り下げをAppleおよびGoogleに要求。本作は『レインボーシックス シージ』の“完全なコピー作品”にあたるとして、著作権侵害を訴えていた(関連記事)。

一方、『Area F2』の開発元Ejoy.comは、前述の件について著作権侵害には一切該当しないことを主張。2年間独自に開発してきた作品であり、さらに同社の法務部はUbisoftのメンバーと話し合いを進めているとも述べていた。しかしそれからほどなくして、今回のサービス終了の発表。突然運営に幕を下ろすことが告げられた形であるが、果たしてその理由には前述のUbisoftによる訴訟が絡んでいるのか否か。それについて今回Ejoy.comから声明が出されている。


公式ホームページに掲載された声明文によると、今回のサービス終了はゲームの品質を改善するために下した結果だという。もともとは『Area F2』の開発にあたり、本格的な屋内戦闘をモバイルユーザーに提供するという狙いがあったようだ。しかし実際には多くのプレイヤーがゲームシステムを飲み込めなかったり、接敵せずに死んでしまったりしたことを理由に30分以内にゲームをやめてしまっていたよう。開発元はこの結果を敷居の高さからくるものと受け止め、よりスムーズに『Area F2』本来の楽しさをプレイヤーに提供するには、デザイン全体の抜本的な見直しが必要だと判断。その結果、現行サービスを一度終了させるという苦渋の決断を下したようだ。

つまり今回のEjoy.comの声明によると、『Area F2』のサービス終了はあくまで品質改善によるものであり、Ubisoftの訴訟を受けての動きではないというわけだ。となれば、もしかすると今後『Area F2』は、同名タイトルあるいは別作品として磨きがかかった状態で復活を遂げる可能性も残されている。一方Ubisoftは先日、訴訟の件について「知的財産の保護に尽力している」とコメントしていた(Kotaku)。同社が訴訟を起こした相手は開発元のEjoy.comではなく、あくまで『Area F2』のストアからの削除要請に応じなかったAppleおよびGoogleであるが、タイミングやUbisoftの同作に対するスタンスなどを踏まえると、サービス終了に一切訴訟が絡んでいないとは考えづらいだろう。いずれにせよ真相は闇の中だ。

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突然のサービス終了が明かされた『Area F2』。『レインボーシックス シージ』のクローンゲームという印象は強いものの、配信を開始して以降、多くのプレイヤーからダウンロードされ、一時は一部地域のApp Storeにて無料ゲームランキングのトップ3にまで食い込んだという。また多くのレビュアーやストリーマーに取り上げられ、現在までに300本以上の『Area F2』関連の動画が投稿されているとも開発元は述べている。約1か月という短い期間の配信であったが、『Area F2』が少なくないユーザーを抱えていたこともまた事実なのだろう。果たして今後、生まれ変わった同作を拝める日は来るのだろうか。

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