新たな生活シムゲーム『Paralives』に期待寄せられる。武器となるのは、人も物もいじれる極めて自由なデザインカスタマイズ

 

新たなライフシム『Paralives』の新映像が公開され、注目が集まっている。昨晩に公開されたばかりのYouTube映像の再生回数は25万を超えており、未発売の新規インディーゲームとしては異例。『ザ・シムズ』シリーズに代表される、生活シムとして開発されている本作は、どうやらそのカスタマイズ性の自由度に期待が寄せられているようだ。

『Paralives』は、ライフシミュレーションゲーム。家をデザインし、その中で動く自キャラを眺める。ゲームの流れこそ『ザ・シムズ』シリーズと同様であるが、「素敵な家に住む」というゲームのテーマが示すように、家を設計するにあたっての自由度の高さが特徴。本作で何かをデザインする際には、グリッドの概念に縛られることはない。敷地の幅や、窓枠の高さまでマウスカーソルで直感的に伸縮可能。横や縦だけでなく、斜めの線や曲線を引くこともできる。家具の上に小さな家具を置く際も、自由に置く場所や向きを決められる。もちろん、それぞれのオブジェクトには当たり判定があるので、重ならないようにする必要はある。

カスタマイズによって、オブジェクトの特性も変化する。たとえばベッドの高さを上げれば二段ベッドに、幅を広げればダブルベッドになる。いじれるのはサイズだけでなく、家具そのものの全体の模様や引き出しや取っ手の形状、色合いまで変更可能。色については、ライトの点灯色も変えられるし、トイレットペーパーは向き設定も自由自在。お墓にいたっては、記載する文言までカスタマイズできる。

人間のパーツも、こうした自由なカスタマイズ対象のひとつ。たとえば公開された最新映像では、Maggieと呼ばれる女性キャラのさまざまな設定を変更している。背丈や太ももや腰のサイズを変えたり、胸部やお尻の形状までカスタマイズされている。髪の色は細かい部分まで変えることができ、凝ったメッシュスタイルを実現。人も物も細かくいじれる『Paralives』の特徴が垣間見えるだろう。

そのほか、『Paralives』では複雑な性格システムやキャラAIが搭載されるといい、ご近所さんとの付き合いや、街や公園に出てのイベント参加、出勤に公園の散歩など、外出を介した他者とのコミュニケーションが楽しめるそうだ。なお本作ではオープンワールド形式が採用されているとのこと。家の世界と外の世界がシームレスにつながっているのだろうか。

本作は、Alex Massé氏を中心とした4名のスタッフにより開発が進められている。Massé氏はプログラマーとしてキャリアを積んできた人物で、かつてUnityでも短期で働き、サンプルゲームを手がけてきた実績がある。本作の開発にもUnityが採用されており、同氏の知見が活かれているかもしれない。『Paralives』の開発資金についてはPatreonにて募っており、支援者は7500人以上、月額約220万円を得るほど支持されており、ファンの期待の高さが見て取れる。

スケールという点では大型チームによって開発されている『ザ・シムズ』には及ばないだろうが、デザインの自由さという点では、本作ならではの魅力もある。発売時期に関してはまだ定められていないが、Steamウィッシュリストに追加しておくといいだろう。『Paralives』はSteam(Windows/Mac)にてリリース予定。日本語への対応予定はないが、今後対応言語が増える可能性もあるとのこと。