現在Steamにて販売中の『Scrap Mechanic』。広大なオープンワールド環境にて素材を集め、機械や拠点などを構築できるサンドボックスゲームで、特に車両製作の自由度の高さが魅力となっている。これまで4年ほど早期アクセスを続けており、その同時接続プレイヤー数はほぼ横ばいで推移してきたが、今年5月8日になって突然爆発的な上昇を見せ注目を集めている。
2016年1月に早期アクセスを開始した『Scrap Mechanic』の月単位での同時接続プレイヤー数のピークは、当初は4000人弱を記録したが、その後はおおむね2000人前後で推移。これは4年が経ち今年に入っても変わらない。決してプレイヤー数が特別多いわけではないものの、本作は一定のファンを繋ぎ止め続けている根強い人気を持った作品だと言えるだろう。そのゲーム性については一部で『マインクラフト』と比較されることもあるが、本作はもともと開発元Axolot Gamesが『マインクラフト』をもとにして制作したコンセプトであり、Mojangに直接プレゼンをおこなうもコラボには至らなかったため、独自に開発を進めたという経緯がある。
話は戻って本作の同時接続プレイヤー数であるが、今年4月になってローンチ当初に並ぶ約4000人にまで回復。そしてこの5月になって、なんと一気に4万人を超えたのだ。前月からはおよそ10倍、それ以前と比べると約20倍となる上昇率であり、4万人という数字はSteam全体でも上位に入る。この背景には、今年5月8日に配信された大型アップデートにて「サバイバルモード」が追加されたことがあるようだ。
サバイバルモードでは、プレイヤーはロボットのメンテナンスをおこなうメカニックとなり、完全自動化された農場のある惑星に不時着。そこでは、農業用ロボットが暴走し本来の業務を放棄。さらにプレイヤーを襲ってくるため、車両を製作し探索をおこないがら素材を集めて強固な拠点を構築し、生き残りをかけてロボットたちの猛攻に立ち向かうという内容となっている。
この新たなゲームモードの配信日が発表されたのが今年4月だったため、先述したようにプレイヤー数の回復に繋がったと思われる。2019年9月以来の新情報だったということも、本作を久しぶりにプレイしてみようという気にさせたかもしれない。そしていざ配信開始となって、さらなるプレイヤーが本作に押し寄せた形だ。
大型アップデートによって同時接続プレイヤー数が増加することは、ほかの作品でもよく見られることであり一般的な現象だと言える。ただこのサバイバルモードは、本作を知る人にとっては待望のコンテンツだった。というのも、サバイバルモードの実装は早期アクセス開始当時から明らかにされており、目玉コンテンツのひとつとされていた。当時は2016年内にリリースするとされていたが、1年後には2017年内配信に延期すると発表。その後も、開発元はほかのアップデートの際に同モードには引き続き取り組んでいるとしつつ、いつ配信されるのかは見えてこない状況だった。
サバイバルモードが実装され数字が跳ね上がった後も、今のところ本作の同時接続プレイヤー数は1000人単位で増加を続けている。Twitchでの本作の視聴者数も増加傾向にあり、こうした賑わいがさらなるプレイヤーを呼び込んでいる状況なのかもしれない。ちなみに、本作は2017年1月時点で売上50万本を突破しており、現在ではさらなる上積みを得ているものと思われる。
本作は早期アクセスとして開発が継続されており、同モードを含め本作の出来に満足しているプレイヤーばかりではないが、Steamでのユーザーレビューは「非常に好評」を付けていることから、本作のコンセプトは広く受け入れられているようだ。開発元は、今後もサバイバルモードに新たなコンテンツを追加していきながら、本作の正式リリースに向けて、そのほかのコンテンツやバグ修正・最適化などに取り組んでいくとしている。
『Scrap Mechanic』は、Steamにて早期アクセス販売中だ。