亡命2Dアクション『ミニストリー・オブ・ブロードキャスト』Switch版本日配信開始。ディストピアの過酷なショーで勝者を目指す

PLAYISMは本日5月7日、亡命2Dアクション『ミニストリー・オブ・ブロードキャスト』をNintendo Switch向けにリリースした。『ミニストリー・オブ・ブロードキャスト』は横スクロール型の2Dアクションゲーム。

弊社アクティブゲーミングメディアのインディーゲームパブリッシャーPLAYISMは本日5月7日、亡命2Dアクション『ミニストリー・オブ・ブロードキャスト(Ministry of Broadcast)』をNintendo Switch向けにリリースした。価格は税込1480円。Nintendo Switch版には、先にリリースされたSteam版に実装された簡単モードやバランス調整が含まれている。

『ミニストリー・オブ・ブロードキャスト』は、滑らかなピクセルアートで描かれる横スクロール型の2Dアクションゲーム。舞台となるのは、巨大な壁で分断された管理国家。壁によって家族と引き離されてしまった赤毛の男は、“勝てば、亡命”というただひとつのルールを掲げる政府主導のリアリティ番組「ウォールショー」に参加。亡命の権利を勝ち取り、壁の向こう側の家族との再会を試みる。その番組が絶命必死の過酷な内容だとはしらず。

本作のアクションはジャンプ、ぶら下がり、避ける、考えると非常にシンプル。しかしながら、おぼつかない足場から落下、腰かけた椅子が落下、空中からミサイルが落下と、ステージ上には殺意極まりないトラップが数々仕掛けられているようだ。また、ガードマンや警官、番犬といった敵も配置されている。プレイヤーは30種類以上用意された赤毛の男の死に様を拝みつつ、高所からの落下を避け、敵の視線をかいくぐり、パズルめいたトラップの回避方法をトライアル&エラーで探っていくこととなる。なお、ステージのさまざまな場所には靴が隠されており、コレクションしていくことで紐解かれる物語もあるという。

高難度のギミックに加え、本作におけるもう一つの特徴がユーモアや風刺の効いた演出だ。世界観については、ジョージ・オーウェルの小説「1984年」を題材に、全体主義国家によって統治・監視されるディストピアを描写。亡命への一途で、政府やショーの主催者の企みを追求し、時には無慈悲な選択を迫られる場面を乗り越え、歪んだ世界の片鱗に触れていく。そんななか、NPCがいきなり軍事用トラックに轢かれたり、番犬に噛み殺された赤毛の男が「体じゃなくて、心を開けよ」とシュールな台詞を口にしたりと、憎い演出が随所に散りばめられている。こういった物語と演出のギャップは、より作品を印象づけるものになっていることだろう。

そのほかにも、体力バーやミニマップといった環境HUDを排除して物語への没入感を高める、アートワークをじっくり観察するとパズルのヒントが隠されているなど、細やかで斬新な施策がなされている。

Nintendo Switch版においては、先駆けて1月30日にリリースされたSteam版に実装された難易度を緩和する簡単モードやアイドル時の新しいアニメーションの追加、バランス調整を施す更新データを収録済み。本作の開発を手がけたのは、ゲームと同名のチェコのデベロッパーMinistry of Broadcast Studios。元々アートスタジオを運営していた夫婦が在籍しており、その経験を活かした芸術性の光るアートワークや豊かなアニメーション、そしてディストピアな世界観を、より幅広い層のプレイヤーが楽しめる内容になっているだろう。

『ミニストリー・オブ・ブロードキャスト』のNintendo Switch版は、本日5月7日より配信中だ。

Tetsuya Yoshimoto
Tetsuya Yoshimoto

ニュース担当。国内を中心に日々トレンドを探求しています。新しいものや可愛いものが好き。

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