『サイバーパンク2077』では“陰茎の大きさ”も調整可能で、性・暴力表現が多彩。 ESRB審査で判明した内容まとめ

北米レーティング機関のESRBは5月6日、『サイバーパンク2077』の審査結果を公表した。流血/残虐表現・激しい暴力表現・裸体表現・強い言語表現・強い性的表現・薬物/アルコールの摂取といった表現が含まれていることを明らかにしている。

主に北米で販売されるゲームの年齢区分審査をおこなっているレーティング機関Entertainment Software Rating Board(ESRB)は5月6日、『サイバーパンク2077』の審査結果を公表した。家庭用ゲームとして販売できるもっとも高い年齢区分である「17歳以上対象」と判定したことや、流血/残虐表現・激しい暴力表現・裸体表現・強い言語表現・強い性的表現・薬物/アルコールの摂取といったゲーム内表現や、ゲーム内課金要素(In-Game Purchases)が本作に含まれていることを明らかにしている。なお、このゲーム内課金要素については、将来的に配信されるDLCのことを指しており、本作には少額課金要素は含まれない(IGN)。
【UPDATE 2020/5/7 11:35】
ゲーム内課金に少額課金要素が含まれないことを追記

本作のゲームプレイの概要や、年齢区分の判定にあたって考慮されたこうしたゲーム内表現について、ESRBはさらに具体的に説明している。その中では、キャラクターカスタマイズなどに関してCD PROJEKT REDがこれまでに明かしていなかった情報にも言及されており、海外ゲーマーの注目を集めているようだ。

*以下には『サイバーパンク2077』のネタバレが含まれている可能性があるため、注意して読み進めてほしい

*7分43秒あたりでキャラクターカスタマイズ画面を確認できる。

『サイバーパンク2077』のキャラクターカスタマイズについては、まず最初に性別を選択できることが挙げられている。これはすでに明らかになっており、男性と女性それぞれの見た目の主人公V(ヴィー)のビジュアルも公開されている。そしてカスタマイズには、乳房・臀部・性器の描写についての項目も存在するとのこと。特に性器については、さまざまなサイズおよび組み合わせの選択が可能だという。

本作の舞台であるナイトシティは多様なジェンダーによって社会が形成されており、また人体改造も当たり前。街中には、巨大な陰茎を持ち女性の見た目をしたキャラクターをモデルにする電子広告も存在する(関連記事)。性器のサイズを変更できるという点では、『Conan Exiles』や『SCUM』などの“陰茎スライダー”を彷彿させるが、『サイバーパンク2077』においては上述した世界観を表現する一環として、プレイヤーキャラクターについてもジェンダー表現に自由度を持たせているのだろう。

*性器カスタマイズの元祖『Genital Jousting』を販売するDevolver Digitalが、コラボしたいなら歓迎だと呼びかけ、CDPRがイベントで何か一緒にやろうと返す一幕も。

本作の特定のゲーム内イベントにおいては、ほかのメインキャラクターあるいは売春婦と性的な行為に至ることもあるという。あくまで選択肢として用意されており、そうしたセックスシーンは一人称視点にて短時間で描写。半裸のキャラクターがさまざまな体勢で動きながら、その行為を示唆する喘ぎ声をあげ、腰を振る様子も短く描かれる。また、顔をパートナーの股間に近づけていくシーンも存在するとのこと。

ゲーム内ではこのほか、架空のドラッグについての表現が頻繁に登場。向精神薬や覚醒剤を使用することができ、そうした薬物を宣伝する広告まで存在するという。また、アルコールを何度も飲むと画面が歪み、キャラクターが酔っ払った状態を表現する。そのまま車を運転することもできてしまうと、ESRBは表現としての注意喚起している。

オーストラリアでは18歳以上対象にレーティング。暴力・性的表現のインパクトが特に強いと注意を促している。

『サイバーパンク2077』のレーティングに関しては、あらゆる激しい表現が含まれているとして項目がずらりと並ぶ、ブラジルでの審査結果が先日話題となった。そこでは、上に挙げた性的・薬物表現以外に、暴力・残虐表現なども含まれている(関連記事)。今回ESRBが公開した審査結果でもそうした要素について説明されており、生身あるいは強化された人間とのバトルにおいては、さまざまなタイプの銃や爆発物を使用したり、また腕に仕込んだブレードや強化された脚による近接攻撃が可能とのこと。その中では、流血表現はもちろん身体切断要素もあり、キャラクターは苦痛に叫び声をあげるという。

また一部のエリアには、身体に風穴が空いていたり、切断され内臓が露出した死体が描かれているそうだ。さらにあるイベントでは、プレイヤーはとあるキャラクターを助けることを目的に、その人物の手足に釘を打ち付けることになり、血と叫び声であふれたシーンであるという具体的な説明も見られる。

激しく生々しい表現内容が語られたが、これはあくまでESRBが「消費者に購入前に留意してもらいたいゲーム内表現」として注意喚起をおこなっていることである。本作にはこうした表現が含まれることは間違いないが、これはゲーム内容全体の一部でしかない。一方で、日本版においても同じ表現のままリリースできるのかどうかも気になるところ。本作はすでに日本での審査も済ませているそうだが、詳細についてはまだ公表されていない。

『サイバーパンク2077』は、PC/PS4/Xbox One向けに2020年9月17日発売予定だ。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

Articles: 6856