『あつまれ どうぶつの森』の「美術シーン」がとにかくアツい。メトロポリタン美術館とつねきちの参戦により、格式高いコーデが楽しめる

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米国ニューヨークのメトロポリタン美術館は、所蔵する作品のデジタル・アーカイブデータを『あつまれ どうぶつの森(以下、あつ森)』内にマイデザインとして導入する機能を発表した。利用できる作品の点数は 40万6000点以上にもおよぶ。

『あつ森』の美術シーンは、シリーズ史上でもっとも熱いといっていいだろう。4月23日のアップデートで追加された「つねきち」「美術館」の追加はいうまでもない。またロサンジェルスにあるJ・ポール・ゲッティ美術館が全世界の美術館デジタルアーカイブスをマイデザイン化できるシステムを生み出したことも記憶に新しい(関連記事)。そして、さらに満を時して参戦したのがメトロポリタン美術館である。ちょうど今年、1870年の創立から150周年のアニバーサリーを迎える歴史あるミュージアムだ。ゴッホやモネといった誰しもが知る作品を島に迎えられるようになった。

メトロポリタンの作品ダウンロードの手順はいたってシンプルだ。ブラウザで美術館のコレクションを閲覧し、気に入った作品のページにアクセスする。作品画像の下にはシェアボタンがあるはずだ(白丸が3つつながったアイコン)。こちらをクリックするとTwitterやFacebookといったSNS用の共有ボタンのほかに、『どうぶつの森』おなじみの葉っぱのマークが並んでいる。

『あつ森』アイコンをクリックすれば、即座にピクセルアート化した絵画とQRコードが表れる。その上に表示されている“Crop your artwork”の欄ではデザインとして切り抜きたい位置を動かしたり拡大・縮小したりすることができるので、お気に入りの部分をトリミングしよう。あとはスマートフォンからNintendo Switch OnlineのアプリでQRコードを読み取れば、ゲームと連携してデザインを取り込むことができる。

フェルメールやレンブラントの作品を持ち込んで光と影の妙に酔いしれるもよし、モネやゴッホを読み込んで細妙な色彩を味わうもよし。必ずしも美術に詳しくない人でも、いちどは教科書で見たような名画が見つかるはずだ。

40万点以上の作品数を誇るメトロポリタン美術館、そして全世界のアートを取り込めるゲッティ美術館発のデジタルアーカイブス。これだけでもぜいたくすぎる『あつ森』のアート環境だが、やはり美術品を語るにおいておなじみの古物商を欠かすわけにはいかないだろう。アップデートで追加されたつねきちが販売する美術品も、Nintendo SwitchのHD画質を味方に大きくパワーアップ。たとえば葛飾北斎の「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」はメトロポリタン美術館から“本物”をダウンロードできるものの、やはりつねきちが売る“本物”と比べればその細妙さの違いは一目瞭然だ。

また絵画だけでなく彫像をインテリアとして置くことができるのも本作の楽しみだ。博物館に寄贈するだけではなく、自宅に飾ることでワンランク上のコーディネイトやユニークな遊び方を楽しむユーザーも現れている。

自宅をアカデミックな雰囲気にコーディネイト。 Image Credit : jedi_m1nd_trixx / 任天堂

*オークションごっこを楽しむプレイヤーも。

*つねきちの贋作にはアヤシイ仕掛けが施されており、あえてこちらを好んで飾るプレイヤーも。

歴代最高の画質で再現された美術品家具と、全世界の名だたる美術館が提供するマイデザインにより、史上もっとも豊かな環境といえる『あつ森』の美術ライフ。両コンテンツを組み合わせることで、本作におけるアート・コーディネイトは無限の可能性を実現しているといえるだろう。世界中のコレクションに囲まれて、文化の薫り漂う、格式高い島ぐらしを楽しんでみるのも一興だ。

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